去年の8月、アルゼンチンに調査・研究に行きました。アルゼンチンは、日本の真裏に位置しています。ですから、8月ですと、真冬でした。日本を発つ時には、暑くて半袖のTシャツですが、途中で、着込んでいかないといけません。飛行機の中で、半袖から長袖シャツ、セーターにフリースのジャケット、マフラーまで用意して、空港に降り立ちます。だから機内への持ち込み荷物も大変なんですよ。
アルゼンチンは、面積が日本の約7.5倍なのですが、人口は4千万を切ります。なんと人口密度は1平方キロメートルに14人なんですよ。長さは南北に約3700キロ(日本のほぼ2倍)、東西が1400キロもあります。南半球ですから、季節が逆だけでなく、太陽も南ではなく、北を通るんです。最初行った時、太陽に向かって歩いていて、全く逆方向へ行っていた、なんてこともありました。昔、日本の人がアルゼンチンで家を借りる時、よく「南向きをお願いします」って言ったらしいです。不動産会社の人たちは驚いていたんですって。「日本人は日が当たらない部屋が好きなんだ」と思われていたのですよ。もちろん、借りた人も驚いたでしょうね、全く日が当たらないんですから。ようやく気がついて、北向きを選んだのは言うまでもありません。
『エンパナーダ』具だくさんのミートパイ
さて、アルゼンチンと言えば、何でしょうか。川幅が最大約200キロのラプラタ川、タンゴ、サッカー、「母をたずねて3000里」のマルコが訪ねた国、などなど。しかし、私のおすすめは、やっぱり食事です。世界でも有名な牛肉の産地、アルゼンチン。毎日牛肉を食べるんですが、日本と違って、赤身の肉は、脂肪が殆どなく、あっさり?としているので、毎日でも食べられるんですよ。ただその量は半端じゃなく、ステーキ一人前の量は、最低400グラムぐらいからで、1キロちょっとまでメニューにあります。
それだけではなく、前菜においしいミートパイ『エンパナーダ』、これがまた捨てがたい。そして、パン。意外と知られていませんが、アルゼンチンのパンは本当においしいんです。食べ過ぎると、大変ですが。
またピザもイタリア人移民が多い国なので、何とも言えず、おいしくて安い!
『ミラネサ』ビフカツ
また同じく、国民的食べ物に、ビフカツ『ミラネサ』があります。ステーキが高いとミラネサを食べるのですが、これがまた美味。定食屋でも、レストランでも超人気メニュー。
後ろの傘と大きさを比べてください。
そして最後に、アイスクリーム。日本にはない、独自のアイスクリーム屋が何軒も競争しています。「○○の何々味がいい」なんて、子供からおじさん達の会話にもしょっちゅう出てきます。いくつか食べ比べましたが、どこでも幸せを感じてしまいました。アルゼンチン名物と言えば、『ドゥルセ・デ・レーチェ』、ミルクジャムのことです。パンにも、お菓子にも、アイスやシェークにも登場します。甘いんですが、病みつきになってしまいます。
食に関して、今、アルゼンチンで流行っているのは、デリバリー、つまり宅配です。ピッツアだけでなく、アイスクリームや定食から高級料理まで、お店に電話すると、すぐにあつあつや、冷たいものがそのまま届きます。小さな定食屋でも、昼や夜のお弁当なども届けていまして、オフィスや家庭でも結構、人気がありました。
アルゼンチンスタイルの寿司
それから、お寿司ブーム。どこに行っても、寿司が人気です。スーパーでも売っているんですが、かなり高価で、ビフカツが何枚も買えてしまいます。日本から行った私としては、ビフカツを選んでしまうんですが、友人が日本食レストランをしているので、思いっきり寿司を出してくれました。チーズが入っていたり、アボカド入りなど、どこかで、「それは寿司じゃない!」って言われるでしょうが、やっぱりおいしかったです。寿司職人は、”Sushi-man” と呼ばれていまして、腕のいい sushi-man はひっぱりだことか。
これだけ聞くと、太ると思うでしょうね。ところが、みんな結構、スタイルがいいんですよ。どうしてあれだけ食べて、そのスタイルを維持できるのか、聞いて回ったのですが、みんな笑うだけ。とてもお洒落なアルゼンチン人は、食べる時は食べ、お洒落をして、しっかり働いていました。
日本から真裏のアルゼンチン、どうですか?行ってみたいでしょう? でも、片道30時間ほどかかります。行きに、2日、帰りに2日は見ておいて下さい。結局、アルゼンチンに行くには、1に体力、2に時間、そして胃袋を鍛えてからにしてくださいね。