February 6, 2008

不眠症について

私が不眠症に悩まされていると言うと、私の周りの人たちはみんな大笑いします。不眠症には決して陥りそうにはない能天気な人間に見えるのでしょう。実際、私はところ構わず居眠りすることで有名で、私と一緒に映画や音楽会に行った人は、開演間もなく決まって寝入ってしまう私に呆れ顔です。それに、自慢できることではありませんが大学時代にはオーケストラでバイオリンを弾いている時、本番中にも関わらず長いバイオリンパートの休みの間にうたた寝をしてしまったこともありました。気付いたら手から離れて床に落ちる弓の音がコンサート会場中に響き渡り、私自身がそれに驚いて飛び起きるという有り様でした。もちろん指揮者や先輩たちを激怒させてしまいました。そんなこんなで不眠症とは対極にある人間だと思われても仕方がないのかもしれません。
 私が眠れなくなるのは大抵何かにわくわくしている時です。多くの人が、子供の頃、遠足の前日に眠れなくなった経験があると思うのですが、ある意味それと同じ状態なのかもしれません。研究をしている時なども、調子に乗っている時は、次々に新しいアイデアが浮かんで眠れなくなったりします。ですから私の不眠は好調と結びついていると言えるでしょう。でも、これも長く続くと大変です。以前、台湾に住んでいた時、私が不眠症に悩まさせていることを友人に言うと、解決策を教えてくれる良い講習会があるから出かけてみるように薦められました。講習会はもちろん中国語です。私は中国語の日常会話には結構自信があったのですが、不眠症の講習会の内容はさっぱり理解できませんでした。しばらくするとうとうとし始め、随分頑張ったのですが、気付いた時には爆睡しているところを講師に起こされていました。講師の先生に申し訳ないのはもちろん、不眠に苦しむ他の受講生を前に高いびきで寝てしまい本当に失礼だったと反省しています。
 考えてみると、最近は以前に比べて不眠症に悩まされることが少なくなった気がします。それと同時に昼間の居眠りも減ったように思います。でも、これは裏返して言うと生活の中でわくわくすることが少なくなったということなのかもしれません。不眠症はつらいですけど、やはり何か心が踊るような対象を探さないといけませんね。