あけましておめでとうございます。今回はカイロの年末年始がどんな様子だったのか、ご紹介したいと思います。エジプトでは日本や欧米諸国のように大晦日や新年を大々的に祝ったりすることはありません。せいぜい外資系のホテルや、外国人が住む地域でお祝いが行われるぐらいです。その訳は、イスラム暦は太陽暦とは違う為、イスラム暦の新年が西暦と異なるからです。
イスラム暦の新年はラマダン月と同様、毎年少しずつずれます。今年は1月21日が新年でした。しかし、この日もエジプトではいつもと同じ一日のように過ぎていきました。せいぜい会社や官公庁が休みになるぐらいだったそうです。どうやら、カイロの人にとって新年を特別の日として祝う感覚がないようなのです。
このように新しい年といってもそんなに盛り上がらないエジプトですが、今年の西暦での年末年始は違っていました。それは年末年始に犠牲祭が重なったからです。
犠牲祭は予言者イブラヒームに関する言い伝えに端を発しています。犠牲祭の間ムスリムは唯一神アッラーに犠牲を捧げます。このとき犠牲として殺される生き物は、羊や牛からラクダまで様々です。ムスリムはこれらの動物を犠牲にするだけではなく、殺された動物の肉の1/3を貧者に、1/3を友達や知り合いに、残り1/3を家族に配ります。ここでもラマダンの習慣と同じようにムスリムの貧しい人々を助けようとしたり、家族や友人を大切にしたりする心がよくわかります。
犠牲祭の間は町の至るところで様々な動物が殺されます。僕が初めて遭遇したのは去年の年末でした。友人と歩いていると牛や羊が数人の人々にひかれ、その後を多くの人が追いかけていたのでついて行ってみると、巨大な包丁を持った男性が牛に近づいていきました。その後は人だかりのせいで見られなかったのですが、その男性の顔についた返り血で何が起こったかは容易に想像できました。
このように我々日本人からみれば少し馴染みのない習慣のあるエジプトですが、いつも新しい発見や経験を与えてくれるので、生活していて飽きるということがありません。