これから、ミクロネシアでの研究や体験についてお話しさせていただきます。基本的には毎年夏休みを利用して、日本の南に広がるミクロネシアへ考古学研究の目的で調査に出かけています。今回は皆さんがご存
じのグアム島を紹介しましょう。
地球の表面積の三分の一もある広大な太平洋は、ミクロネシアとメラネシアとポリネシアの三つの地域に分けられています。その中で、グアム島のあるミクロネシアは、日本に最も近い地域です。東洋のガラパゴスと呼ばれている東京都の小笠原諸島の南に、14の火山島が南北に並ぶマリアナ諸島があります。そこはもうすでにミクロネシアの世界なのです。その南端にグアム島があり、伊豆諸島から弓状に連なる富士火山帯の仲間です。
マリアナ諸島には、ラッテ・ストーンと呼ばれるサンゴ石灰岩で作られたこけし人形のような形をした建物の床下に使われた巨石柱が、至る所に見られます。大小様々で8本〜12本ほどの石柱が2列に立てられた建物が、数軒で一つの村を構成しています。グアム島とサイパン島の間にあるテニアン島のラッテ・ストーンは4.3メートルの高さがあります。私が発掘に参加したラッテ・ストーンが採掘されたロタ島のアス・ニエヴェス遺跡のものは、5メートル以上の高さがありました。身分によってその大きさが違っていたのでしょう。およそ1200年から500年前に作られたようです。
グアム島を訪れる機会があれば、先史時代の巨石遺跡の一つであるラッテ・ストーンを是非とも訪れてください。ラッテ・ストーン公園には他の場所にあった遺跡のものを移築して復元してあります。また、北マリアナ諸島連邦の国旗や道路の標識やグアム大学のサインなど、至る所にラッテ・ストーンがモチーフとして使われていることを、お気づきになることでしょう。
ところで、大学と自宅の往復には、イメージ・トレーニングと称してミクロネシアの音楽を聴いています。