About Me

オランダへの移住

NETHERLANDS

NETHERLANDS Dec. 15. 2017

Kenji Wada


前回まではアメリカからのレポートでしたが、今回よりオランダからレポートをお届けします。オランダに移住し既に1年以上たち、やっと腰を据えてレポートが書けるようになりました。全く新しい環境で家族と生活を始めるのはそれなりに苦労もありました。

今回はこの1年を振り返ってみてオランダについて個人的に思うことや、経験したことなどを書いてみようと思います。



先ずきっかけですが、これは本当に“たまたま縁があって”くらいのものでした。アメリカで大学院を卒業した年、2014年からちょうど就労ビザが難しくなっていました。定住をあきらめて帰国の準備をしていましたが、子どもが2人アメリカで生まれたこともあり、英語を学べる環境は継続させてあげたいと考えていました。そんな中でふと開いた転職サイトでオランダの日系企業がデザイナーを募集していて、日本へ帰っても就職活動しないといけないのだからいい練習になるかなと、軽い気持ちで受けました。


書類選考が通り、本社はオランダなのでスカイプでの面接でした。面接は2度あり、2回目で条件の確認程度で内定がおりました。全く予想していない展開でしたので、承諾するかとても迷いました。妻に相談すると、こんな人生で重大な決断(と思っていました)に関わらず“行ってきたらええやん”の一言。彼女もいずれ一緒に来るので肝が据わっているのか、適当なのか、人事だなと思いながら返答の期日までリサーチしました。


オランダ移住に関して調べてみると多くのメリットがあることがわかりました(特に子どもに対して)。整った医療保険や(これは日本にいるとあまり感じないかもしれませんが、アメリカでは大変な思いをしました)、教育の水準が高く、公園や緑が豊かで、子どものための施設が充実していることなどがあげられます。またオランダはヨーロッパの他の諸国と比べても英語が通じると一般的に認識されているようで(これは学校での英語教育やオランダ語と英語の類似性のためかもしれません)、子どもの英語教育という点でも目的にかなうため、妻子は一旦日本へ一時帰国させ、先ずは単身でオランダに移りました。


移住して最初の2、3ヶ月は新しい仕事に慣れるのと、しばらく家族と離れて心身を休めました。特に子育てをしながら、仕事や就活、ビザの手続、その後海外引越と続き相当ハードでしたので。オランダはのんびりするにはとても良い国で、ちょっと町を外れると牧草地があり、羊、ヤギ、牛がいたりします。特に春や夏は暑すぎず気候がちょうどよく、また空気が澄んでいるのか夕暮れには黄金に輝く空を見ることができます。


そうこうしているうちに家族を呼ぶための家探しが始まります。サンフランシスコほどではありませんが、オランダも年々家賃が上がっているようで、さらに売り手市場で気に入った物件が見つかっても競争率が高く、すんなり住めるわけではありません。オフィスはアムステルダムの南の町、アムステルフェーンにあるのですが、その周辺ではどうしても見合った物件が見当たらず、南ホラント州に位置するライデンの東に位置するライデルドルプに住むことになりました。(知る人ぞ知るスピードスケートの開フェルバイ選手が生まれた町です。)


家が決まればサンフランシスコからの引越の荷物を受け取り、そこから家具を買い足しました。それと同時進行で長女の学校探し。オランダの義務教育は5歳の幼稚園からで、4歳から通い始めることができます。学校の目星がつき家族を呼んだのが今年の2月でした。そこから家族分のビザの申請が長引いたり、娘の中学校が決まり入学準備など相変わらず慌ただしい日々でした。


オランダでのビザですが、2016年までは日本人は就労ビザ無しで働けました。(これも2、3年ほど限定で施行された特別な政策であったようです)2017年より法律が変わり、この影響でビザの更新が危うく、今年の夏帰国を余儀なくされるかもしれない事態に直面しました。しかし、オランダでは日本人とアメリカ人に対して個人事業主ビザの申請を優遇していますので、個人事業主に無事切り替えてビザの延長ができました。これらすべて終わったのが今年の10月。海外生活は本当にいろいろあるとつくづく感じさせられました。


アメリカからオランダに移って思うことは、アメリカの文化がいかに特殊であったか、ということです。まだ新しい国であるということと、人種のるつぼと呼ばれるように多民族で形成されているため非常にダイナミックな国であったんだなと離れてから感じました。その点オランダの文化や生活は日本との相違点も多く感じます。ルールを厳守する傾向が強いということも感じていますが、ヨーロッパの友人から聞く話では、ヨーロッパでも北のほうがこの傾向が強いみたいです。


今回は長々と個人のいきさつになってしまいましたが、次回からは今までの出来事に焦点を当てて自分なりに気づいたオランダ文化や生活を紹介していければと思います。

NETHERLANDS

NETHERLANDS Dec. 15. 2017

Kenji Wada