中宮キャンパス文化博覧祭 盛大に 活動の成果を披露 見せた本気


▲アカペラ「Vox Chord」の5人組「Luise](上)とJAZZ研BEATs1年生たち

中宮キャンパスの文化会クラブ・サークル活動の成果を披露する「文化博覧祭」が5月31日、2号館の教室やクラブ館で開かれた。学生だけでなく、この日開かれた中宮単独のオープンキャンパスに訪れた高校生や保護者らは、各教室で繰り広げられる発表や演技を見て回ったほか、綿菓子やポップコーンなどの飲食模擬店や人気お笑いコンビ「ロザン」の講演会も楽しんだ。

今年は「Culture Revolution~本気を見せよ」がテーマ。ふだんの活動レベルをさらに高めるためにテーマを決めたといい、約20のクラブや同好会が参加。また音楽系や社会科学系のクラブが合同でライブや「縁日」を開いて、連携ぶりも示した。
 
楽器などの演奏なしで合唱するアカペラの「Vox Chord」はメンバー約70人が気の合う仲間とさまざまな少人数のユニットを結成している。そのひとつ「Luise」は長岡百合子さん(3年)ら5人グループ(うち男子は2人)。「やさしさに包まれたなら」などジブリ映画の挿入歌を、外光を遮って、照明を工夫した大教室の舞台で歌い上げた。枚方市駅前の公園などで路上練習するなど1年間にわたり練習を積み上げており、しっとりと聞かせた。

 JAZZ研究会BAETsは2号館学生ラウンジで公演。このうち恒例の1年生7人だけによる演奏も組み込まれた。トランペットの加藤夏美さんとテナーサックスの福島教平君はともに大学に入って初めてそれぞれの楽器を始めた。わずか2カ月でスタンダードナンバーの「酒とバラの日々」と「枯葉」の2曲に挑戦。ドラムやベースの仲間と呼吸を合わせながら、天井から自然光が差し込む舞台で、緊張の表情。無事に終え、客席からの拍手を受けていた。二人とも「ジャズが面白くなってきています。仲間とこれからもっと技術を磨いていきます」と話していた。


▲「日本の妖怪」を日英両語で解説した「通訳ガイドクラブ」 

通訳ガイドクラブは「日本の妖怪たち」と題し、平本隼也部長(2年)ら約25人の部員は浴衣姿。会場を暗くして中央に「河童之墓」を設けるなどユニークな設定。河童だけでなく、鬼、ろくろく首、一つ目小僧など14項目について日英両語でパソコン画面を使いながら解説していた。


▲和の4部も人気。(右上から時計回りに)華道部、書道部、茶道部、箏曲部 

華道、書道、茶道、箏曲の和の4部もそれぞれ趣向を凝らした。華道部は嵯峨御流によるショウブやトルコキキョウなどの色とりどりの草花を巧みに配した作品を並べ、見学に来た大阪府内の高校生3人連れを感心させていた。書道部には大阪・梅田の学習塾仲間という高校3年生6人が早速、筆で実際に試し書き。「こんなふうに外国語を習いながら、日本の伝統に接したい」と話していた。

茶道部は、裏千家流で、和親棚を使った立礼式を用意。昨日、修了式を終えて母国ノルウェーに帰るエリック・ヨハンネッセン君がやって来た。留学中は同部に入っていたといい、友人のダニエル・ゴンザレス君(米国)と短大部2年の中江由佳さんとともにお別れのお点前を静かに味わっていた。


▲熱のこもった演技を披露したフラメンコ部 

フラメンコ部「アンダ・ハレオ」はスペインの古都コルドバにあるキリスト教とイスラム教が混じった教会建築「メスキータ」内部の様式を舞台に取り入れた。哀感こもった杉山実和さん(4年)の歌に合わせて「アングリアス」などの曲目を熱演していた。


▲社会科学部系の縁日でスーパーボールすくいに興じる親子連れ 

このほかの部もそれぞれ趣向を凝らした発表などを行ったが、2号館前では国際親善部、国際事情研究部、旅研究部、ボランティア同好会「ひまわり」など社会科学系5部が「わっしょい☆社学縁日」として、ヨーヨーすくい、輪投げなどを仕立てた。スーパーボールすくいのビニールプールで親子連れらの応対に当たった5部のひとつ「出版文芸部」の内田悠部長と峠恵介君(ともに3年)は、ふだんは小説などの創作を行い、同人誌「中宮文学」を発刊しているが、「もっと学内知名度も上げていきたい」と話していた。
 
2号館前は飲食模擬店が並んだほか、各会場をめぐるスタンプラリーなどでにぎわった。また。谷本記念講堂ではテレビなどで人気の高いコンビ「ロザン」が「お笑い課外授業」として、会場から集めた勉強や進路についての質問に軽妙に応えて、会場を笑いに包んでいた。
 
フィナーレは、開祭式を同じ、円形ステージで行われたが、吹奏楽部の演奏も披露された。それぞれの発表に表彰が行われ、展示・音楽部門では「アンダ・ハレオ」と「通訳ガイドクラブ」が、飲食部門ではパンケーキを提供した「英語研究会(ESS)」がそれぞれ選ばれた。
 
主催した文化博覧祭実行委員会の木本健太委員長(4年)は「計画した以上の盛り上がりがあり、フィナーレまで、オープンキャンパスに来てくれた高校生や親子まで、多くの人が残ってくれました。みんなの協力に感謝します」と振り返っていた。

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