学研都市キャンパス単独のオープンキャンパス 雨模様の中で開く 今年度初 模擬授業など多彩に


▲教室一杯となった高校生や父母に英語国際学部の説明をする長友准教授(手前)

学研都市キャンパス単独のオープンキャンパスが6月22日、雨模様の中で開かれた。今年度初。英語国際学部の特色をアピールしたのをはじめ、英語と中国語の模擬授業がネイティブ教員の指導で行われた。さらに学研キャンパスが推進する産学連携PBL(課題解決型授業)も紹介。ほかにも多彩なプログラムが繰り広げられた。運営には学生でつくる「リーダースタッフ」(代表・国際言語学部2年井伊彩歌さん、15人)が一般の学生スタッフと協力して、参加者にきめ細かい応対にあたった。
 
3部構成で行われた。スタートの午前11時は雨足も強かったが、各地から324人(前年度248人)の参加者があった。
 
英語国際学部についての説明会は午後1時の第2部の冒頭に行われた。長友俊一郎准教授が大教室を一杯にした参加者を前に▽1年次で英語運用能力を集中的に育成する▽中国語を原則として履修し、英語力を合わせて地球規模のコミュニケーション能力を身に付ける▽2年次は原則として1学期間、全員「英語留学」に派遣されるなどの5つの特色を強調。「学生同士や学生と教職員の距離が近くて、なんでも相談できる雰囲気があります」と語った。
 
さらに、2012年度卒業生で、全日空(ANA)客室乗務員の後藤小百合さんが東京から駆けつけ、自身のカナダでの留学経験で飛躍的にTOEICスコアが伸びたこと、キャリアセンターのスタッフが身近で就職について気軽に相談できたことなどを披露した。
 

▲模擬授業を行う英語のスミス講師(上=右端)と中国語の郝講師(下=左端)

続く第3部は各教室などに分かれて15近いプログラムが行われた。模擬授業のうち英語はC・スミス講師の担当。「Find someone  who…」と題した小さなメモが出席者に渡された。そこに書き込まれた短文をもとに次々に指名しながら答えを求めるテンポの早さに、高校生は最初、引っかかり気味だったが、すぐに慣れて的確に反応していた。
 
中国語は郝佳璐(かくかろ)講師が受け持った。数字の数え方とその数の指での示し方をみんなで声を合わせて行ったり、コカ・コーラやマクドナルドなどの有名ブランドを中国語で発音したりした。
 

▲PBLの体験を語る石川樹君(右端、立っているのは西田教授=左から2人目)

PBLについては、西田透教授が受講生・外大教員・企業担当者の3者が一体となって行う授業で、12月にプレゼンテーションを行うまでに社会人基礎力や就業力が付き、就職活動に直結していくというメリットを解説。昨年度、ANAの機内販売商品の提案に加わった石川樹君(国際言語学部4年)が大阪空港で実際にした聞き取り調査や、東京本社でのプレゼンテーションでの様子を披露した。聞いていた父母らは「まず子どもの入学が先だが、ユニークな試み」と感心している様子だった。
 

▲「イングリッシュコーナー」で留学生のデイビッド君(右端)と語る高校生ら

このほか「英語発音クリニック」「大学英語入門」「留学ビフォーアフター」などとともに「イングリッシュコーナー」では、イギリスから留学生デイビッド・オッペンハイマー君ら4人を囲んでグループになり、高校生が直接対話。家族などの身近な話題で盛り上がっていた。
 
友人同士で、兵庫県姫路市と同加古川市から来たという女子高生は「大学の英語はスピードが違う感じがしました。キャンパス全体の雰囲気はとてもフレンドリーでした」と話していた。
 
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午前11時の第1部のスタートから活躍したのが「リーダースタッフ」と一緒に動いた多数の一般スタッフ学生たち。背中に「thank you」「merci」や「謝謝」といった各国の「ありがとう」を著わす文字を書き込んだそろいの青のTシャツを着用。やって来た参加者を笑顔で出迎えて、受け付けをし、手分けして、キャンパスツアーと、食堂でのキーマカレーやチャンポン(しょうゆ味)など4つの学食ランチ無料体験に高校生や付き添いの父母を案内。その他のプログラムでは担当を決めて、付きっきりでサポートした。
 

▲オープンキャンパスの運営を進めたリーダースタッフの学生ら(一部除く)

昨年4月の結成し、オープンキャンパス専門に当日の運営がスムースに進むように週2回のミーティングを重ねて準備。この日結成時の代表だった国際言語学部4年の島本翔太君が2部の司会を務めるなど、一般のスタッフとともにてきぱきと動いていた。
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