「グローバル時代の海外留学」 本学OBの外交官・都築和仁さんが講演 

 2010年に国際言語学部を卒業し、外務省領事局海外邦人安全課に勤務する外務事務官の都築和仁(つづき・かずひと)さんが68日、中宮キャンパスのマルチメディアホールで「グローバル時代における海外留学~留学時における安全管理~」と題して講演した。講演は学研都市キャンパスにも同時中継され、両キャンパスで約240人が聴講した。
 


▲留学と安全管理について講演するOBで外務省職員の都築和仁さん

 都築さんは在学中、フランス・ストラスブールに約10か月間留学した。卒業後の20103月から3年間、外務省の委託を受けて一般社団法人・国際交流サービス協会が実施運営している「在外公館派遣員」として、アフリカ中部のコンゴ民主共和国に駐在。13年に外務省に入省した。現在、海外安全対策に関する広報や官民協力などを担当している。

▲講演を聴く学生たち

 都築さんはまず、在外公館派遣員制度やアフリカ事情について紹介し、「日本企業の海外駐在員の方々らのお手伝いをしたいと外務省に入った」と外交官を志望した動機を語った。また、自身の留学時代を振り返り、「留学を世界で活躍するための準備期間と位置づけ、自分を磨いてほしい」と呼びかけた。


 続いて、「海外に行く前に知ってほしいこと」として、今年起きたブリュッセルやパリでのテロ事件について触れ、「最近のテロは、少数の実行犯が最大の効果を狙う傾向がある。若い人が集まる場所は標的になりやすい」などとテロへの注意喚起をした。また、一般犯罪は窃盗や詐欺などの財産犯が95%を占めると指摘、「自分の身は自分で守るという認識をもつことが大切」と述べた。

▲質問する学生

 さらに、トラブルを防ぐ3つの方法として、外務省の海外安全ホームページに掲載される危険情報などの確認、3か月未満の旅行者を対象とした海外旅行登録「たびレジ」の利用、GPS機能使ってスマホに安全情報を表示させる海外安全アプリの活用などが紹介された。聴講した学生から、在外公館派遣員の試験制度やテロ、学生時代の経験などについて質問が出た。

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