米大リーグ・LAドジャース日本担当顧問・鈴木陽吾さんが講演

 イベロアメリカ研究センター主催の公開講座が6月22日、ICCホールで開かれた。第1回目は、米大リーグ・ロサンゼルスドジャース日本担当顧問の鈴木陽吾さんが「外国語を使って働くとは」のテーマで講演。「オリンピック、日本のプロ野球、メジャーリーグ球団での業務経験を通して日常、どのように英語と接してきたか」について熱っぽく語った。ICCホールを埋めた市民、学生、教員ら約160人は、鈴木さんの言葉一つひとつに注目した。

▲講演する鈴木陽吾さん

 鈴木さんは、大学3年で東京での世界陸上で通訳として活躍。2004年からプロ野球オリックス球団で外国人選手の契約交渉に携わる。その後、同球団のテリー・コリンズ監督の専属通訳を務めるなど多彩な経歴を持つ。

160人の市民や学生がICCホールを埋めた

 鈴木さんは「語学のスコアがよくて、語学に自信のある人が、野球のヒーローインタビューの通訳をしたとき、緊張で頭が真っ白になり何も言えなかったという人がいる。つまり、語学力とは総合力が必要ということ」。つまり「語学力向上に一見、関係ないと思えることも、語学力向上に結びつけられるということを覚えてほしい。私は、日常生活のなかで街の看板などアルファベットを探す、携帯電話も英語設定にする。こうした努力で単語を認識する早さはスピードアップし、それは誰にも負けない。単語帳を作って覚えるより効果的だ」。さらに「会話の間をつかめば、ネイティブの人のリズムでしゃべれるようになる」と、極意を語ってくれた。最後に、学生に対して「何事にも失敗することはいいことだが、失敗を恐れて何もしないという選択肢はよくない」と結んだ。

▲学生からの質問にも丁寧に答える鈴木陽吾さん

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