公開講座「夏期リフレッシャーコース」開く 現職の英語教員らが受講

 「英語教員のための夏期リフレッシャーコース」が8月16日~19日、中宮キャンパス・ICCで開かれた。本学大学院主催の公開講座(大阪府教委、大阪市教委、枚方市教委後援)。中学・高校の現役教員や教員志望の学生ら約50人が受講し、最終日の19日には修了証が授与された。


▲ 現役の英語教員らが受講する「英語教員のための夏期リフレッシャーコース」

 


 「リフレッシャーコース」は、英語の指導法や運用能力に磨きをかけ、授業力向上に役立ててもらう目的で開講。大学院の担当教員ら12人が、4日間の講義を担当した。


▲ 開講式であいさつする大学院外国語学研究科長の大庭幸男教授

  


 16日の開講式で、大学院外国語学研究科長の大庭幸男教授は「様々な分野でグローバル化が叫ばれ、文部科学省は2020年度実施の新学習指導要領で、中学校の英語授業を原則英語で行い、小学校では3、4年生の外国語活動、5、6年生の英語教科化をスタートさせる方針です。こうした中で、大学での研究活動によって得られた多くの知見や成果を広く市民に還元し、地域社会に貢献すべきだと考えて開講しました。今回の講座が、充実した有意義なものになるよう願っています」とあいさつ。開講式後、大庭教授が「英語構文とその拡張について」をテーマに、第1回目の講義を担当した。


▲ 第1回目の講義は大庭教授による「英語構文とその拡張について」



 初日の午後は橋本功教授が「現代英語に見る英語史」と題し、英国諸島にケルト人が住んでいた当時の社会から歴史を追いながら、現代英語の基礎が作られた道筋をスライドを使って概観。oldの比較級がelderとolderの二つある理由、「ð」「æ」といった発音記号や「&」の成り立ちなどにもふれた。橋本教授は「英語を教えるものとして、知っていれば豊かになる事柄をお話しした」と締めくくった。 



▲ 橋本功教授は、現代英語の成り立ちについてスライドを使って講義した


 最終日の19日、大庭教授から受講者一人一人に修了証が手渡された後、情報交換会が開かれた。2度目の参加という受講者は「このコースに出席すると刺激になる。定例化し、大学と現場の教師が一緒になって教育を盛り上げる場になれば」と述べた。別の受講者は「ここで学んだものをどう教室で生かしているのか聞きたい」と意見を求め、「教科書に出ている写真を生徒に説明させる方法を取り入れている。こうした問題は入試にも出るし、説得力があるのでは」といった例が紹介された。


▲ 修了証を受け取る受講者

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