ウェスタンオーストラリア大副学長が来訪 英語教育プログラムの共同開発に期待

 関西外大の提携校である豪ウェスタンオーストラリア大学のケント・アンダーソン副学長が2月10日、本学を表敬訪問し、中宮キャンパスで谷本榮子理事長、谷本義高学長と懇談した。本学と共同開発する新たな英語の特別教育プログラム「Super IESプログラム」(2017年度導入予定)についても意見交換した。懇談には、町田哲司・外国語学部教授(英米語学科長)、矢野義博・国際交流部事務部長らが同席した。

▲イメージ図を見ながら、アンダーソン副学長(右)に新キャンパスの概要を説明する理事長、学長
 

 冒頭、理事長、学長が建設中の御殿山キャンパス・グローバルタウンについて、イメージ図を見せながら紹介した。特に、「留学生と日本人学生が共同生活をする700人規模のセミナーハウスをつくります」と説明すると、アンダーソン副学長は「留学で成功するためには、現地の人と一緒に住むことが大切です。社会と交わらないといけない」と応じた。副学長は建設地にもともと何があったのかに関心を示し、用地を取得したことに「学長は勇気がある」とたたえた。
 

 共同開発するIESプログラムについて、谷本学長が、「共同開発していただいてありがとうございます」と切り出すと、アンダーソン副学長は「今回は、そのために、あいさつに来ました。本学として初めての試みで、すばらしいこと。成功すれば、いいモデルになれる。この基礎のうえに関係を深められたらと思います」と期待を示した。谷本理事長は、「これまでの留学生別科と違い、学部の中でも英語で授業を受けられる計画を立てています。そうすれば、オーストラリアの学生も大学のカリキュラムの中で学ぶことが出来ます」と豪州からの留学生を歓迎する意向を示した。
 

 アンダーソン副学長によると、ウェスタンオーストラリア大は、5年ほど前から、留学プログラムを積極的に導入しており、中国、台湾、スリランカなどと提携している。「関西外大とは20年来の付き合いがあり、信頼性があるのでスムーズにいくと思う。今は、シンガポール、マレーシア、中国の順に留学生が多いが、多様性が必要だ。日本の留学生を歓迎したい」と述べた。
 

 副学長は、豪州の大学について、100%公立であり、予算は60%が連邦政府が、5%は州政府が負担することや、学部の学生は学費が不要なことなどを説明した。そのうえで、これまで定員は政府が決めていたが、2012年から競争原理が導入され、学生数の増減に関心を高めており、「学生が集まらなければ大学は苦しい。この点は、日本の私立大学と同じです」と説明した。

▲アンダーソン副学長から土産を贈られる理事長、学長
 

 ウェスタンオーストラリア大は1911年創立の公立大。豪州西部パースの近郊にあり、学生数は学部と大学院を合わせ約2万4000人。本学とは1996年に提携し、これまでに同大から101人を受け入れ、本学から43人を派遣した。アンダーソン副学長は2014年に就任。日本を中心とする国際比較法が専門で、神戸大大学院に学び、北海道大准教授を務めるなど日本の大学とも関係が深い。

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