BBC初の日本人レポーター、大井真理子氏が講演

 英国放送協会(BBC)のワールドニュースで日本人初のレポーターとして報道の第一線で活躍する大井真理子氏が5月11日、中宮キャンパス・マルチメディアホールで講演を行いました。第5回のキャリア講座。221人の学生が出席しました。

▲講演する大井真理子氏
 
 大井氏はまず、自身の大学時代のオーストラリアへの留学体験から、「文章だけにとらわれない、視覚に訴える報道を志すようになった」。同国では国際ジャーナリストを目指して、メディアのインターンシップに積極的に参加。「もっと大きな舞台が知りたくて、ニュースと言えばニューヨークだと思った」と、単身でニューヨークに飛び込み、インターンシップ先のメディア幹部から「経済報道ができると強い」とアドバイスを受けました。これを手掛かりに、帰国して海外メディアの日本支局に入社。そしてBBCへ。現在はシンガポール支局を拠点に、プロデューサーからレポーターまでをこなしています。


▲大井氏によるニュースレポートの映像も披露された

 講演では、自身の取材した東日本大震災の現地レポートや、ポケモンGOの開発者インタビュー、日本独自の風習の婿養子を紹介した、2、3分の映像ストーリーなどが披露されました。なかには、まだ放送・配信前で、取材と編集を終えたばかりのものも。大井氏は、海外メディアで活躍するには「情報を得るための英語力、熱意に支えられた行動力、NOと言われても食らいつく挑戦の気持ちが必要です」と話していました。


▲出席した学生から大井氏に質問が相次いだ

 講演の締めくくりで、出席した学生から「高校で不得意だった英語の力が伸びた理由は」と問われ、大井氏は「ゼロから始めたのがよかったのかも。留学しても他の日本人から努めて離れているようにしていました。日本に居て、できることもあります。海外からの留学生に積極的に話しかけてみるとか。たとえばBBCのポッドキャストを聞き続ければ、(英国に行かなくても)美しいクイーンズイングリッシュを身につけることもできます」と具体的なアドバイスをおくっていた。

 

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