第9回FD教員研修会 池田輝政・追手門学院大教授が「魅力ある授業づくり」について講演

 第9FD教員研修会が513日、「魅力ある授業を目指してーー学生を惹きつける授業のあり方――」と題して中宮キャンパスの多目的ルームで開かれました。第1部では、池田輝政・追手門学院大学教授(教育学)が講演し、魅力ある授業づくりのために授業デザイン力が重要な要因となることなどを指摘しました。学研都市キャンパスにも遠隔中継され、両キャンパスで約50人が参加しました。

▲講演する池田輝政・追手門学院大教授
 

 池田教授は「魅力ある授業づくりの基本を考える」をテーマに、「シラバスの持つ意味」「学生を授業に巻き込む授業づくり」「成績評価」など、授業の基本について話しました。シラバスについては、「シラバス設計」との表現を使い、受講生にとって学修計画の指針となっているか、教員にとって何を教えようとしているか、教育事業体(大学)にとって社会への説明文書となっているか、という3つの側面が明確になっていることが必要だと説きました。

▲魅力ある授業について考えた第9回FD教員研修会
 

 また、学生をいかに授業に巻き込むかについては、授業に「ライブ感」が必要だとし、未知との遭遇感を学生と教員の双方が体験する場とすることや、教材はA4判用紙の表裏を使った1枚と決めていることを披露し、「教えすぎないことや教材の工夫が大切」と指摘しました。
 

 成績評価では、「成績のよい学生が社会的通用性があるとは限らない」として、客観性にこだわるより、表現力や判断力など学生の学習姿勢を見る平常点と学期末の理解度試験を優先したほうがいいとの見解を示しました。最後に「授業づくりのこれから」として、自らの実践も踏まえ、学生と教員がともに未知のテーマを考える授業づくりを教授学(ペダゴジー)の原理とすることを提唱しました。
 

 第2部は新任教員との懇談会が行われ、参加者から中間試験を取り入れるべきか、授業中の学生の居眠りにどう対処すべきかといった質問が出され、意見交換しました。

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