「英語教員のための夏期リフレッシャーコース」25人受講 本学教授10人が4日間で10講義

 本学大学院主催の公開講座「英語教員のための夏期リフレッシャーコース」(大阪府・大阪市・枚方市各教育委員会後援、府高校英語教育研究会協力)が821日から24日まで中宮キャンパスのICCで開かれました。中学・高校の英語教員や英語教員志望の学生、市民ら約25人が受講し、最終日の24日に修了証が授与されました。

▲4日間にわたり10講義が行われた夏期リフレッシャーコース
 

 コースは、受講者に英語運用力向上や授業の改善につなげてもらうのが狙い。4日間で本学の教員10人が1回ずつ計10回の講義(90分)を行い、研究成果を紹介しました。

▲あいさつする大学院外国語学研究科長の大庭幸男教授
 

 21日の開講式で大学院外国語学研究科長の大庭幸男教授が「国際化の波が学校教育の現場にも押し寄せており、新学習指導要領では中学校の英語は原則として英語で行い、小学校でも56年生で英語が正式の科目となる。大学に求められているのは、研究で得られた成果や知見を教育現場や地域社会に還元すること。この講義を通じて、教員の人、将来教員になりたい人たちが英語の指導力の向上につなげてもらえればと願っています」とあいさつしました。

▲初回の講義を担当した英語国際学部の中嶋洋一教授
 

 初回の講義を担当した英語国際学部の中嶋洋一教授は「自律的学習者を育てる授業のあり方」と題し、児童・生徒が言われないと動けない「依存的学習者」になるのは、授業のスタイルに理由があると指摘し、改善点を提起しました。
 

中嶋教授は、アクティブ・ラーニングの「アクティブ」の訳として「能動的」より「脳働的」がふさわしいとして、子どもたちの脳が働くような――心が動いたり、興味がわいたりする授業を呼びかけました。そのうえで、プロの教師の指導例をいくつか紹介しながら、「プロ教師のゴールは、英語の力をつけるだけでなく、自律的学習者を育てること、そして子どもたちの心を育てることです。プロ教師が目指しているのは、教え上手ではなく、盛り上げ上手、乗せ上手、褒め上手、負け上手です」などと話しました。 

▲大庭教授から修了証を受け取る受講者
 

 24日の修了式では、大庭教授が受講者一人ひとりに修了証を手渡した後、受講者の情報交換会として感想などを述べ合いました。兵庫県伊丹市の高校教員は「テキストをみてわくわくしました。講義のノートを取るため用意したレポート用紙1冊を使い切りました。私の宿題として、もう一度ノートを書き写し、課題を見つけたい」と話していました。

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