航空業界への夢実現へ エアラインフェアに学生ら600人参加

 航空業界の魅力を知ってもらうイベント「関西外大エアラインフェア2017 in collaboration with JALANA」が1111日、中宮キャンパスで開催され、航空業界への就職をめざす学生や高校生など約600人の参加がありました。

 

 はじめに、谷本榮子理事長が挨拶で「昨年、本学から100人を超える客室乗務員(CA)の採用がありました」と述べ、航空業界に強い関西外大を紹介。続いて、日本航空(JAL)グループ「ジェイ・エア」の大貫哲也社長より「国内エアラインビジネスの現状とこれから」のテーマで基調講演をいただきました。


 

▲基調講演を行うジェイ・エアの大貫哲也社長

 

大貫社長ははじめに「昨年、創立20周年を迎えたジェイ・エアは、大阪空港(伊丹)を拠点に地方路線を飛んでいます。大阪でオペレーションを始めたのが2011年3月で現在7年目。20年の歴史のなかの後半7年を大阪の地で営んでいます。今年度はCAを約80人採用、全CA260人のうち、20人強が関西外大出身で、最大派閥となっています」と、同社の説明がありました。

 

  続いて「インバウンドと地方創生」をキーワードに、エアラインビジネスを取り巻く環境についてお話をいただきました。▷インバウンド(訪日客)の大きな伸びが、国内航空需要の拡大に寄与▷インバウンド2400万人のうち、約1割の240万人が国内線を利用して地方に出掛けている▷地域と航空会社が協力して地方を活性化させ、地方への需要を創出することが重要▷JALグループが取り組んでいる「新JAPAN PROJECT」で地方の魅力を国内外に発信し、インバウンド旅客の地方誘致の実現をめざす―などのご説明がありました。続いて▷25地点、35路線、1日210便のジェイ・エアの就航状況、保有機材の充実などのご説明▷国産初のリージョナルジェット(小型旅客機)の「MRJ」を32機導入し、2021年から就航予定。ジェイ・エアには、リージョナルジェットを使用して「地域と地域を結ぶ」ことが求められていることなどのお話をいただきました。

 

続いて、JALANAグループの先輩社員6人が登壇。日本航空CA・清松香緒莉さん(2014年外国語学部スペイン語学科卒)、ジェイ・エアCA・金安ひかりさん(2016年同英米語学科卒)、JALナビア オペレーター・杉本亜有さん(2009年同卒)、全日本空輸CA・湯川菜々美さん(2013年国際言語学部卒)、ANA Cargoグローバルタレント総合職・布施聖さん(2016年外国語学部英米語学科卒)、ANA関西空港グランドスタッフ・大西睦美さん(2014年国際言語学部卒)により、お一人ずつ自社の説明や現在の仕事内容のご紹介をいただきました。

 

  

▲学生との座談会で説明する日本航空CAの清松さん㊧と全日本空輸CAの湯川さん

 

 引き続き先輩社員と学生の座談会で日本航空CAの清松さんは、学生から「人として女性としての理想像は」と聞かれ、「JALには、早朝や深夜の勤務の場合でも、お子さんの世話をしながら、毎日笑顔で優しく接してくれる尊敬できる先輩が大勢います」とのお話とともに、「入社して感じた難しいこと」との質問には、「最初のころは、なかなかお客さまのニーズにタイムリーに気付くことができませんでしたが、心のアンテナを磨くことによって、感知力が鍛えられました」とのお答えがありました。

 

 ジェイ・エアCAの金安さんは、留学と就職活動の両立について質問を受け、友人の体験として、「米国でキャリアフェアに参加したことでイメージが沸き、帰国後も企業説明会や面接に取り組みやすかったと聞きました。留学先でもいろいろと利用できる機会はあると思います」とアドバイスがありました。

 

 JALナビアの杉本亜有さんは、オペレーターとして気をつけていることとして、「笑顔がないと声に温かみが出ないので、常に笑顔で話すように努めています。デスクに鏡を置いて練習したこともありました」と紹介され、仕事の魅力については、「お客さまに喜んでもらえることです。『ありがとう』と言ってもらえると、モチベーションが上がります」とのお答えをいただきました。

 

 全日本空輸CAの湯川さんからは、男子学生の「男性でもCAになれますか」との質問に「総合職の男性の一部が一定期間、客室業務を行う制度がありますし、採用募集上も女性に限定されておりませんので、是非がんばってください」とエールが送られていました。

 

 ANA Cargoの布施さんは、同社採用担当の千葉さんと臨み、「1年生からできる準備は何ですか」の質問に布施さんは「まず、1年生からこのフェアに参加していることがすごい。今のうちに英語に磨きをかけてください」とのお話があり、英語で書かれた「積み付け指示書」「貨物の搭載プラン」のサンプルを示し、英語の必要性を強調されていました。

 

 ANA関西空港の大西さんは、職場環境について「結婚・出産後も戻って来られる職場です。組織の長も女性で、男女関係なく能力次第でキャリア形成ができます」とのお答えがありました。

 

 7号館の学生ラウンジと教室では、航空業界の採用内定を手にした4年生を囲み、後輩が就活でのコツを尋ねていました。内定者のアドバイスを受けた外国語学部英米語学科3年の岩戸未央さんは「先輩の話を聞いて不安が解消されました。エントリーシートをどうまとめたらよいかなどを聞きました」と語りました。また、JALANAの制服着用体験には、事前に150人が申し込みました。友人数人のグループごとに両社の航空機が写ったポスターの前でポーズをとり、「感激しました」「就活の実感が沸いてきました」などと話していました。

 

JALのイベント制服を着用した(右から、いずれも英米語学科3年)辰巳真優さん、門口結菜さん、呉島瑳季さん

一覧を見る