短大部「知との出会い 私のブックレビュー ‘18」 最優秀作品は梅本陽菜さん

 短期大学部の学生が、春休みに読んだ本の批評などをまとめた書評コンクール「知との出会い 私のブックレビュー‘18」の審査が終わり、7月11日のKGCベーシックスCの全体授業で、評価の高かった11作品に対し、谷本榮子理事長(短大部学長)から表彰状と記念品が贈られました。最優秀作品に選ばれたのは2年、梅本陽菜さんの「自由のための規律」で、池田潔さん著「自由と規律―イギリスの学校生活」を読んでまとめました。

 

▲谷本榮子理事長から最優秀賞の賞状を受け取る梅本陽菜さん

 

 梅本さんが選んだ著書は、イギリスで8年間の教育を受けた著者の体験に基づき、イギリスの青年が受ける教育とイギリス人の国民性について述べた1冊。書評で著書は「厳格な規律の中で、みごとに彼らの自由の精神が育まれていく教育システムを述べている」として、「ケンブリッジ大学などイギリスの名門大学の前過程であるパブリック・スクールにこそ、イギリス人の性格形成に基本的な重要性がある」と指摘。「我々は、自由を求める気持ちが先走り、規律の大切さを見落としてしまっている。自身の自由を主張する前に、その自由を実現するための規律こそ重要視すべきだ」と表現しているといいます。梅本さんは「イギリスに興味があったので、関連する本はよく読んでいました。選んだこの本は少し難しかったです。短大卒業後はイギリス留学を考えています」と、受賞を喜んでいました。

 

審査を担当した阿部奈南准教授は「書評に必要な客観性や論理性は、みなさんが将来、世の中でさまざまな人たちと協働していくためにも、欠かせない力です。これからの人生、文章を書く機会は必ずや訪れます。お手軽な言葉に寄りかからず、過激な表現でごまかさず、TPOにふさわしい生きたことばが使えるように心がけましょう」と、審査を振り返りました。最後に谷本理事長が全体の講評を行い「どれも素晴らしい作品でした。いま大学生の読書時間は1日20分と言われています。スマホを扱う時間は3時間だそうです。活字離れが進んでいますが、じっくりと活字と向き合って考える力、生きる力を養ってください」と話しました。

 

優秀作品と佳作受賞者は次の通り(敬称略)。

▽優秀=辻絢佳、川口みゆ、中井友梨葉、

▽佳作=塩路奏、古川莉捺、河原林実句、疋島靖葉、神谷花歩、田村勇二郎、吉田有希

 

 


▲優秀作品に選ばれた(左から)辻絢佳さん、川口みゆさん、中井友梨葉さん
 

▲佳作に選ばれた(左から)塩路奏さん、古川莉捺さん、河原林実句さん、疋島靖葉さん、神谷花歩さん、田村勇二郎君、吉田有希さん

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