鵜島三壽教授が「シルクロードの暮らしと芸能」テーマに講義 ひらかた市民大学

 枚方市と市内の大学が連携し市民にさまざま講座を提供する「ひらかた市民大学」の講義が10月27日、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーションセンター(ICC)で開かれ、英語国際学部の鵜島三壽教授が「シルクロードの暮らしと芸能」と題して話しました。


▲「シルクロードの暮らしと芸能」をテーマに開催された、ひらかた市民大学

 国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されている中央アジアのウズベキスタンや中国新疆ウイグル自治区に伝わる音楽や舞踊について多くの写真や映像資料を使って紹介され、日本の文化にも影響を及ぼしたシルクロードへの想像をかき立てる講義に、市民ら約40人が聞き入りました。

 取り上げられたのはユネスコに登録されている中国新疆ウイグル自治区に伝承される伝統芸能「ムカーム」とウズベキスタンの「シャシュカーム」など。いずれもさまざまな楽曲で構成される歌と踊りからなり、多くの楽器が使われています。

 シルクロードの伝統芸能は、各地の音楽を基礎とし、イスラムやトルコ、ペルシャ、アラブの影響が混じり合って完成したとされます。多様な旋法をもつのが特徴で、アラビア語やトルコ語で「マカーム」、中央ユーラシアでは「ムカーム」「マコーム」と呼ばれています。

 講義ではまた、「プロフの文化と伝統」として、ウズベキスタン風ピラフである「プロフ」について紹介されました。米、タマネギ、ニンジン、干しぶどう、油、塩、クミンを入れて焚き、盛りつけの際、上に羊肉を置くという作り方が説明され、合わせて、「和食」(日本の伝統的な食文化)など食に関するユネスコの無形文化遺産の具体例についても紹介されました。
 
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