関西外大孔子学院創立10周年記念式典 内外の関係者300人が出席 関連フォーラムなども

 関西外国語大学孔子学院創立10周年記念式典が10月26日、御殿山キャンパス・グローバルタウンの谷本ホールで開催され、同孔子学院の谷本榮子理事長(関西外大理事長)、李天然・駐大阪中国総領事、提携大学の北京語言大学の張旺熹副学長、国内外の孔子学院代表ら約300人が出席しました。


▲谷本ホールで開かれた関西外大孔子学院創立10周年記念式典

「北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」フォーラム、「第10回現代漢語語法シンポジウム」も
 また、10周年を記念し、北京語言大学と提携する孔子学院をもつ各国の大学で構成するコンソーシアム「北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」フォーラムと、中国語の語法に関する学術会議「第10回現代漢語語法シンポジウム」が26~27日の両日開催され、フォーラムには、日本、中国、米国、英国、フランスなどの提携大学の約30人、シンポジウムにはこのほかシンガポールや台湾、香港などの代表も含め約180人が出席しました。


▲記念式典であいさつする谷本榮子理事長

谷本理事長 コンソーシアムを重視
 記念式典では、谷本榮子理事長があいさつで、創立から10年間の歩みを振り返り、提携大学の北京語言大学をはじめ、関係者の支援や協力に謝意を伝えるとともに、次の10年に向けた飛躍を誓いました。特に、北京語言大学と提携する世界の孔子学院で構成する「北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」の取り組みを重視する姿勢を示し、「教育交流のダイナミックな国際ネットワークづくりを促進することを願っている」と述べました。


▲北京語言大の張旺熹副学長

 また、北京語言大の張旺熹副学長は、今回の式典を、10年来の成果を検証し、今後の発展戦略を模索する機会にしたいと述べ、孔子学院の質の向上や学院同士の協力のための議論を深めたい意向を示しました。


▲北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」フォーラムの模様

 記念式典は、「北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」フォーラムと合同で開催。フォーラムでは、各国の孔子学院の現状や課題が報告され、討論を行いました。


▲フォーラムに参加した北京語言大学孔子学院提携大学連盟のみなさん

 日本の参加者はスポーツを通じた交流を取り上げ、「海外とのスポーツ交流は外国語学習の契機になり、ほかの孔子学院との連携を深めるきっかけになる」などと発表していました。米国からは、孔子学院の教員のビザ申請に関する国内の制度が複雑である状況が紹介され、トルコのイスタンブールにある大学は市内がアジア地域とヨーロッパに地域に分かれており、地域の特色を出した活動を行っているとの報告が行われていました。

張・北京語言大副学長 CIPAの充実に言及
 北京語言大の張旺熹副学長は議論を総括し、今後10年の目標として「北京語言大は、各提携校と手を携え、資源共有、教員の訓練養成、文化交流の各プラットホームを構築するとともに、孔子学院をこれらプラットホームの窓口とし、学生間に友情の架け橋をかけ、新しい突破を図りたい」と述べ、北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)の充実に取り組んでいく意向を表明しました。


▲第10回現代漢語語法シンポジウム開会式であいさつする谷本義高学長

 一方、「第10回現代漢語語法シンポジウム」の開会式は26日、谷本ホールで行われ、谷本義高学長があいさつし、本学の学生約3000人が中国語を学んでいることを紹介し、シンポジウムの成功を祈念する言葉を贈りました。討論は大会報告とテーマごとに6つの分科会で行われました。同シンポジウムは中国言語学会の最も権威ある学術シンポジウムの一つとされ、2001年から2年に1回開かれており、日本で開催されるのは初めて。


▲シンポジウムに参加した北京大の陸倹明教授(左)と邵敬敏曁南大教授

 関西外大孔子学院は、北京語言学院を中国側の提携大学として2009年12月開設。中国語教育、中国文化の理解促進などに取り組み、2014年に谷本理事長が「孔子学院先進個人章・孔子学院銀盾奨章」を、2017年には孔子学院が「先進孔子学院章」を受章。


▲シンポジウムに参加したみなさん

 「北京語言大学孔子学院提携大学連盟(CIPA)」フォーラム、「第10回現代漢語語法シンポジウム」の両イベントの出席者が参加した合同の10周年記念祝賀会が26日夜、御殿山キャンパス・グローバルタウンのカフェテリアで開催されました。参加者は飲食をともにしながら和やかに懇談しながら交流を深めました。


▲カフェテリアで開催された祝賀会であいさつする谷本理事長

 また、27日夕には、北京語言大学芸術団による特別公演が谷本ホールで開催されました。二胡や古箏の民族楽器による「茉莉花」「天仙配」の演奏や男性歌手による「北国の春」の独唱、関西外大学生や孔子学院の教員らも加わった古代詩歌の合唱も行われ、会場から大きな拍手が贈られました。

 
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