関西外国語大学の中国語教育

関西外国語大学は、言語の教育研究にとどまることなく、言語を通して異文化の比較研究を深く究めることに努めるとともに、国際社会の場で求められる高等なコミュニケーション能力の育成に配慮するなど、特色ある教育を実施してきた。1953年に短期大学(2年制)、1966年に大学・外国語学部(4年制)を開学して以来、外国語を通じて国際文化一般を教授研究し、国際社会で活躍できる優れた人材を育成するため、教育内容の充実と教育施設の拡充を図ってきた。

この間、1973年には大学院外国語学研究科博士課程前期課程「英語学専攻」を設け、1976年には全国に先駆けて「言語文化専攻」を増設した。さらに1979年に外国語大学として初めての博士課程を設け、学内の教育研究体制を一層高等なものとして確立した。

これに加え、国際化が急激に進展する中、1996年には言語によるコミュニケーション能力を有する多様な人材を期待する社会の要請に応えるため、国際言語学部・国際言語コミュニケーション学科を増設し今日に至っている。2009年5月1日現在の学生在籍者総数は13,723名で、日本の7外国語大学の中でも最も多く、大学の経営規模は最大である。中国語学習者数は、中国語コース履修者及び第二外国語履修者を合わせて、約2,600名を数える。

また、「留学生別科」は、1972年に「Asian Studies Program(アジア研究プログラム)」として開講した講座を1976年に改め、開設したものである。外国人留学生に対して日本語を修得させるとともに、あわせて日本文化およびアジア文化一般について教授し、国際間の理解と親善に寄与し得る人材育成を目的としている。2009年5月1日現在、429名の留学生が在籍している。毎年、50カ国・地域300以上の海外の大学から700名を受け入れている。

関西外国語大学は、大阪府枚方市内に2つのキャンパスを擁する。本部所在地の中宮学舎には外国語学部、大学院、短期大学、留学生別科が、東へ約6kmの穂谷学舎には国際言語学部がある。

関西外国語大学の国際交流は、1968年8月に米国アーカンソー大学(University of Arkansas)の教授、学生19人を招くことから始まった。そして、2009年6月現在、中国を含む50カ国・地域324大学と国際教育交流プログラムを実施し、海外から年間700人を数える留学生を大学・大学院に受け入れ、また年間1,600人以上の日本人学生を海外に派遣する大学として、飛躍的な成長を遂げている。国際教育交流プログラムの規模については、日本一を誇る大学である。

中国とは、1984年7月に33人を中国に派遣して以来、順調に交流を進めている。現在までに約2,000人の関西外大生が中国の協定大学で中国語を学び、中国文化・社会についての理解を深める貴重な留学体験をしている。

関西外国語大学は、日本の国公私立の「外国語大学」の中では最大規模の学生数を擁する大学である。2009年5月1日現在の学生在籍者総数は、13,723名である。外国語・外国文化の専門大学として、日本国内において高い社会的地位を確立している。

関西外国語大学で中国語を学ぶ日本人学生は、2009年6月現在、2,300人を超えている。関西外国語大学の中国語担当教員の数は、現在35人で、日本人13人(中宮:5人、穂谷:8人)、中国人22人(中宮:13人、穂谷:9人)である。2009年の中国語教育については、学習者数2,328人に対して中国語担当教員数は35人で、教員一人あたりの平均学習者数は66.5人である。たいへん密度の濃い中国語教育を行っているとの社会的評価を得ている。関西外国語大学は日本国内最大規模の「外国語大学」として、中国語教育においても多数の中国語学習者とそれに見合った教員組織も擁する大学である。

本学大学院外国語学研究科言語文化専攻では、優秀な教授陣が大学院生の教育・指導にあたり、中国語学、中国文学、中国文化などの学問探求の深化を図るとともに、「中国ビジネスコミュニケーションコース」を開講し、中国ビジネス課程や中国語日本語同時通訳者養成の強化に努め、将来的に日中間の国際ビジネス社会で活躍できる即戦力を持ち備えた人材の育成に力を注いでいる。

以上のように、関西外国語大学は短期大学(2年制)、大学2学部3学科(4年制)、そして大学院博士課程レベルまでにおよぶ中国語、中国文化・社会に関わる高等教育を展開する大学である。


https://www.kansaigaidai.ac.jp/

 
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