現代中国研究センターからのニュース

 

第10回現代漢語語法シンポジウムを開催

2019/10/31

 

 

10月26日(土)、27日(日)に関西外国語大学御殿山キャンパス・グローバルタウンにおいて第10回現代漢語語法シンポジウムが開催されました。今回のシンポジウムは関西外国語大学孔子学院創立10周年記念行事の一環で、開催前から記念行事の中でも特色あるものとして注目されていました。

現代漢語語法シンポジウムは、中国語の学術研究における最も重要な二つの漢語語法の学会の一つとして2年に一度行われています。これまでに9回が行われ、現代漢語語法の研究において絶えることなくイノベーションと発展の起点となる役割を果たし、世界各国の漢語語法の研究者に情報の共有と研究成果の交流のプラットフォームを提供することで、中国全土に留まらず国際的にも重要な影響力を有しています。

今回のシンポジウムは関西外国語大学孔子学院と大阪産業大学孔子学院が主催し、中国の著名な教育機関である北京大学、復旦大学、武漢大学、中山大学、浙江大学、曁南大学、北京語言大学が共催し、中国や日本、アメリカ、フランス、シンガポール、台湾、香港など多くの国や地域から約180名を超える国内外の著名な研究者が一堂に会しました。

シンポジウムの開会式では関西外国語大学孔子学院院長の靳衛衛教授が司会を務め、関西外国語大学学長の谷本義高教授による歓迎のあいさつに続き、曁南大学教授で本シンポジウム運営代表者の邵敬敏会長が開幕のあいさつを述べました。また、北京大学の陸倹明教授、台湾中正大学言語学研究所の戴浩一教授のあいさつ、沈家煊教授、古川裕教授、陸鏡光教授、史有為教授、石定栩教授、張黎教授、石村広教授など著名な研究者がシンポジウムで発表しました。

参加した研究者の皆さんは、2日間の会期でグループに分かれて漢語語法に関する新たな問題や研究成果について討論や発表を行いました。そこでは白熱した議論が繰り広げられ、シンポジウムが30年にわたって続けている“继承传统,推陈出新(伝統の継承と創造)”、“开放借鉴,坚持原创(新しい考えを取り入れつつ、オリジナルを大切にする)”、“多元意识,深入人心(様々な意見を尊重し、深く掘り下げる)”及“与时俱进,观念更新(時代と共に進み、理念を新しくする)”という考えに基づき、優れた先輩方の研究姿勢を伝統として継承し、新しい研究領域を開拓しながら、各研究者の自らの研究スタイルが追求されていました。研究者の皆さんは席上、思索の交わりやぶつかり合いを通して、現代漢語語法研究の分野において新しい思考を得て、学術的視野を広げていました。

シンポジウムの閉幕式では吉林大学の呂明臣教授と北京師範大学の習晏斌教授が司会を務め、次回のシンポジウム主催者となるフランス・パリ第7大学を代表して斉冲教授が発言し、曁南大学の趙春利教授が運営報告をした後、華中師範大学の汪国勝教授が閉幕の挨拶を述べました。本シンポジウムの慣例として、漢語語法分野の若く優秀な研究者に対して“語法新秀”の賞状と奨励金が授与されました。

今回のシンポジウムは、国内外の漢語語法の研究者が互いにコミュニケーションを図る機会にもなり、漢語語法の研究の現代化や科学的なアプローチを加速する契機となりました。また、現代漢語語法研究の最新成果について理解と交流を深め、国内外の研究の最新動向について十分認識することができる貴重な場となりました。

 
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