日本語教員養成課程

日本語教員養成課程について

対象学部 | 英語キャリア学部(小学校教員コースを除く)、外国語学部、英語国際学部

授業紹介
●日本語教員養成課程
鹿浦 佳子 教授

日本語教員養成課程は、「将来、国内および海外で外国人に対し日本語を教えたい、日本文化を紹介したい」という学生のために開かれているものです。授業科目は各学部によって多少異なりますが、いずれも「日本語の構造」「日本人の言語」「日本語の教授」「日本事情」に関する専門科目を履修し、教育実習(演習)を行うことで「修了証」が授与されます。

英語キャリア学部(小学校教員コースを除く)と外国語学部の教育実習は、本学留学生別科の日本語コースで行うことが可能です。別科では海外からの外国人留学生が年間約700人学んでいますが、全員が日本語コースを履修しています。実習生はその日本語コースの授業を見学、教員によって異なる個性的なティーチングスタイルを学ぶことができます。また、教材作成や課題の添削など、さまざまな指導を受けながら理論を実践する機会が与えられます。教育実習の最終段階では担当教員のアドバイスに従って、実際に黒板の前に立ち、留学生に日本語を教え、日本語教員を目指す学生にとっては有意義な経験となっています。

このほか、中国において、春または秋学期の期間に日本語教育実習を行うプログラム(外国語学部)や、日本人学生同士で日本語教育の実践訓練を行う「日本語教育実習演習」が開設されています。

英語国際学部の場合は、4年次からの教育実習演習で日本語教育理論の実践教育を積むことになっています。履修生は、実際の日本語教育現場での教員助手、外国人教員や留学生への日本語学習支援などを通して、より効果的な日本語教育法を学んでいきます。また、英語国際学部日本語教員養成課程では、国際化する社会のニーズに応えられるように、多様な文化的、言語的背景を持った学習者を対象とした日本語教育法の実践をめざしています。

日本語インターン留学

日本語教員をめざす学生のためのプログラムとして、日本語インターン留学があります。本プログラムは、海外提携大学に1年から2年間留学し、現地で日本語を教える教員のアシスタント(TA = Teaching Assistant)として経験を積みながら、同時に語学力を磨き、教養を深められるユニークな留学プログラムです。

本学の日本語教員養成課程を修了した学生から、厳正な選考を経て毎年7名前後のTAを任命し、卒業後に海外提携大学に派遣します。一般的におよそ週15時間の日本語授業を担当し、その報酬として留学先大学において1、2コースの授業を受講することができます。留学先大学によっては住居(寮の一室等)の現物支給、食事の補助等、生活補助金が支払われる場合もあります。また、TAとして働きながら、大学院で学び、2年間で修士号(M.A.)が取得できる大学もあります。

海外の大学における日本語教育経験は、日本語教員としての就職やステップアップにおいて大きな強みとなります。日本語教員をめざす方にとって、このプログラムはとても有意義な経験となるでしょう。

本プログラムの修了生は、国内外の教育機関で日本語教員として働いたり、大学院に進学したりと、世界中で幅広く活躍しています。

「日本語インターン留学」体験談

日本語インターン留学は、関西外大の海外協定大学で日本語教員のアシスタントをしながら「日本語教員としてのキャリアを積む」ことを目的とした留学です。日本語インターン留学を経験し、現在、留学生別科で日本語を教えている外国語学部の川光真二助教がご自身の留学体験を伝えます(インターン業務内容や費用は、派遣先大学や派遣年によって異なります。具体的な条件は事前によく確認してください)。

略歴
関西外国語大学外国語学部英米語学科在学時に日本語教員養成課程を修了。卒業後、2010年8月から2年間、マーシャル大学(アメリカ・ウエストバージニア州)に日本語インターン留学。インターンを務めながら同大学大学院でM.A.(修士号)を取得。留学終了後に進学したマサチューセッツ大学アムハースト校(アメリカ)でPh.D.(博士号)取得。2020年4月から現職。留学生別科で「Japanese」「Kanji & Readings」を、英語キャリア学部・外国語学部・英語国際学部で「日本語学概論」「日本語教授法」などを担当している。

日本語インターン留学での仕事

私のインターン業務は、現地の高校で日本語を教えることでした。クラスを2つ受け持ち、1つは私一人でカリキュラムを考え、テストの作成から評価まで、クラス運営すべてを担当しました。もう1つはチームティーチング形式だったため、同じプログラムで留学していた関西外大の卒業生と2人で、クラスを運営しました。時には厳しい態度で接することが求められ、問題を起こした生徒については、高校に報告書を提出するなど生徒指導の要素も含まれていました。

日本語インターン留学の一日

朝から昼にかけては日本語を教えるための時間でした。朝、隣町の高校に行き、日本語のクラスを指導した後、昼ごろアパートに帰り、日本語の授業の準備をしました。午後からは大学院の勉強に費やしました。予習や課題に取り組んで、夕方に開講される授業に出席、学びを深めることができました。

日本語インターン留学先での学びと費用

マーシャル大学ではインターンをしながら、大学院修士課程の英語学研究科に在籍しました。現代英語学、言語学概論、社会言語学など言語に関する授業を履修し、修士号を取得することができました。費用については、マーシャル大学により大学院の2年間の学費が免除され、インターンの報酬が支給されました。大学の施設利用費、家賃、食費、交通費などは自己負担でした。

日本語インターン留学で得たこと

留学経験や海外旅行の経験がなかった私は、大学院を修了できるのか、アメリカの高校で日本語を教えることができるのかと、留学前に大きな不安を抱えていました。しかし、多くの友人、先輩、先生方に支えられ、無事終了することができました。さらに、マーシャル大学の留学生受け入れ体制は体系的に整っていて、非常に心強かったです。

また、私自身が留学したことで「留学生」の気持ちや環境を理解することができました。言語運用能力に対する自信のなさや海外に住む不安が常にある状況で、「教員の役割とは何か」「言語を教えるとは何か」を、「留学生」と「教育者」の両方の立場から考えることができたのは貴重な経験でした。現在教えているクラスの運営にこの経験を生かしています。

「日本語教育」を自分のキャリアにすると確信できたのも、このインターン留学での収穫でした。これから「日本語教育」でやっていけるのか、どのようなキャリアを積み、どのようにそのゴールを設定するのか、家族の理解を得られているのか。実際にインターン経験を積みながら模索し、日本語教育に携わる先生方から様々な話を伺いました。十分な情報を収集し、具体的なイメージを描けたことで、今、日本語教員の道を歩んでいます。

日本語教員をめざすみなさんへ

日本語教育は、大学や日本語学校などの教育機関をはじめ、地方公共団体、企業、個人レッスン、ボランティアなど、国内外の様々な場で行われています。ぜひ、いろんな現場で教えていらっしゃる先生方から話を聞き、皆さん自身がどのような形で日本語教育に携わりたいのか、考えてみてください。

日本語教員養成に関する科目

英語キャリア学部(小学校教員コースを除く)

[社会・文化・地域に関する科目]

国際関係論I、国際関係論II、地域研究A(欧米)、地域研究B(アジア)

[言語と社会に関する科目]

ミクロ経済学、社会学、科学とくらし、日本学A、日本学B

[言語と心理に関する科目]

比較文化研究、心理学、教育心理学

[言語と教育に関する科目]

教職概論、教育制度概論、教育方法の理論と実践、生徒指導論、教育相談、日本語教授法A、日本語教授法B、日本語教育実習演習、日本語教育実習

[言語に関する科目]

日本語学概論、日本語学A、日本語学B、言語基礎論、英語学研究A、英語学研究B、応用言語学

f

外国語学部

[社会・文化・地域に関する科目]

国際関係論、戦争と平和、アメリカ学概論、イギリス学概論、北アメリカ文化論、ヨーロッパ文化論、アジア文化論

[言語と社会に関する科目]

経済学、社会学I、政治学、科学とくらし、日本学A、日本学B

[言語と心理に関する科目]

比較文化研究A、比較文化研究B、比較文化研究C、心理学、教育心理学

[言語と教育に関する科目]

教職概論、教育制度概論、教育方法の理論と実践、生徒指導論、教育相談、日本語教授法A、日本語教授法B、日本語教育実習演習、日本語教育実習

[言語に関する科目]

日本語学概論、日本語学A、日本語学B、言語学研究A、言語学研究B、言語学研究C、言語分析

f

英語国際学部

[社会・文化・地域に関する科目]

地域研究A(英米)、地域研究B(アジア・オセアニア)、地域研究C(ヨーロッパ)、国際関係論、戦争と平和

[言語と社会に関する科目]

経済学概論、科学とくらし、日本学研究A(歴史・考古)、日本学研究B(宗教・思想)、日本学研究C(文化・生活)

[言語と心理に関する科目]

異文化と歴史、教育心理学

[言語と教育に関する科目]

教職概論、教育制度概論、教育方法の理論と実践、生徒・進路指導論、教育相談、日本語教授法A、日本語教授法B、日本語教育演習

[言語に関する科目]

日本語学概論、日本語学A(音韻・語彙)、日本語学B(文法)、ことばとコミュニケーション、ことばと心