関西外大生と海外からの留学生が共同生活を送る教育施設「GLOBAL COMMONS 結 -YUI-」。
そこで留学生や入居者のサポートを行うのがRA(レジデント・アシスタント)です。
そんなRAとして活動する堀 桜萌さんのインタビューをお届けします!
※記事の内容は取材時のものになります。
学生プロフィール
学生プロフィール
堀 桜萌さん(外国語学部 スペイン語学科3年)
福岡県立八幡高等学校出身
GLOBAL COMMONS 結 -YUI-のRAとしての活動をはじめ、スペイン語の特別プログラムCIE(現PIE)の受講しているほか、国際交流プログラムIEP(Intercultural Engagement Program)Spanish Learning Teamのチームリーダーとしても活動。
そのほか、中学・高校の英語・スペイン語の教育職員免許状、日本語教員養成課程の取得をめざしており、将来は日本語教員として日本語を海外で教えることが目標。
なお、現在はRAのイベントセクション担当として、「結」イベントの企画・運営などを手がけている。
RA・イベントセクションを担当
中学生のとき生徒会長をしていて、イベントの企画・運営をしたり、人前で話したりするのが好きだったという堀さん。
大学でもそうしたことに取り組みたいとRAを志望し、入寮した2年次よりRAを務めている。
イベントチームには2つのセクションがあり、毎月交互にイベントを企画する感じで、約2ヶ月前にRA同士で1から案を出し合い、企画を深めていきます。
――イベントの目的について教えてください。
イベントは「結」で生活する外大生、留学生が対象で、学生たちの交流を主な目的としています。コロナ禍となって以降、施設内での交流も制限されたので、イベントを通じてユニット間の交流もより活発に行ってもらえればと考えています。
――ちなみに、堀さんは学科での語学の勉強にプラスして教職課程に日本語教員養成課程、さらにはIEPのリーダーも務めていますが、時間のやりくりは上手くできていますか?
思っていた以上に忙しく、最初の頃は大変でした。でもすぐに慣れたというか、タイムマネジメントができるようになり、今では無理なくすべてのことに取り組めています。
――タイムマネジメントをするに当たり、具体的に工夫したことは?
「今やるべきこと」を明確にし、タイムスケジュールに落とし込み、それを一つひとつこなしていく感じで、授業と授業の合間の空きコマや休み時間、休日の時間なども有効活用しています。
あとは、すべて自分のやりたいことで、自ら手を上げたことなので、特別大変と思うことなく楽しく取り組めているのかもしれません。
コロナ禍でのイベント企画・運営の難しさ
堀さんが「結」に入った2021年はコロナ禍で、1年を通して対面のイベントはほとんど開催することができなかった。
2022年になり、状況が少しずつ緩和されてきたこともあり、今後はオンラインではなくリアルなイベントも増やしていきたいそうで、その第一弾として堀さんが4月に企画したのが、オリンピックをコンセプトにした結の運動会「YUI PIC〜2022〜」だ。
ユニットを超えた交流と体力向上を目的に企画し、企画書も通って開催直前までこぎつけたんですけど、当時はコロナ禍の影響でクラブ活動が制限されていた時期で、そうした状況を考えあわせてこのときは延期ということになりました。
――企画をしていく上では、コロナ禍ならではの難しさもあるということですね。
そうですね。でも「YUI PIC」はなんとか実現したいと思っているので、コロナ禍が一段落したらぜひ開催してみたいです。
――それ以外でRAのイベントセクションの仕事の大変なところ、もしくは心がけていることなどがあれば。
イベントの企画をして終わりなのではなく、参加者を集め、当日の運営までを手がけなければなりません。入居者目線になって、自分が参加したいと思うかを常に意識し、みんなが来てくれるようなイベントづくりを心がけています。
留学生との交流が楽しかった伊勢でのフィールドワーク
コロナ禍が続く中、久しぶりのリアルイベントとなったのが、2022年5月に開催された結のフィールドワークだ。
別科留学生6人、中国人留学生19人と「結」に入居している外大生46人が参加し、
- 伊勢神宮(内宮)
- 夫婦岩
- 二見興玉神社
などを見学し、おかげ横丁での昼食も楽しんだ。
RAはバスでのレクリエーションを考えたり、事前に旅のパンフレットづくりなどを担当。私は「おかげ横丁の食べ歩きマップ」の作成を手がけました。
現地ではグループごとの行動となり、RAの堀さんはその引率役として各所を案内。
例えば、伊勢神宮(内宮)からすぐの立地にある「おかげ横丁」では、上の食べ歩きマップを見せながら、参加者が行きたいお店を選び、案内するという流れで観光を楽しんだ。
私のグループには中国人留学生の方が何名かいたんですけど、名物の伊勢うどんや赤福を食べることができ、みんな喜んでくれていたので私自身うれしかったです。
――久しぶりの対面イベントで、しかも学外のフィールドワークということで、充実した1日を過ごせたようですね。
はい! これまで交流のなかった国際交流セミナーハウスの中国人留学生の方々とも仲良くなることができ、交流の輪も大きく広がりました。
RAと結についての質問
――「結」の魅力について。
日本にいながら海外留学をしているような体験ができるところです。キッチンなどで留学生から英語で話しかけられたり、ラウンジでゲームや談笑をしたり、あたりまえのように国際交流が行えます。
――「結」のお気に入りの場所。
ラウンジです。定期的にユニットのみんなで集まる機会を設けて、おしゃべりしたり、トランプしたり、誕生日のときはみんなでお祝いをしたり。自然と交流が生まれる楽しい場所になっています。
「日本語の能力試験受けるから教えて!」と中国人留学生の子からラウンジで日本語に関する質問を受けることもあり、留学生との交流も盛んに行われています。
――RAとしていつも心がけていることは?
「GUTS堀」です! Greeting(挨拶)、Unity(団結)、Thanks(感謝)、Smile(笑顔)を意味します。挨拶は自分から先に行い、ユニット・RAの仲間と助け合い、周りの人への感謝の気持ちを忘れずに、何事も笑顔で取り組んでいきたいという私の目標です。
――RAをやっていて、やりがいを感じる瞬間は?
結イベントの時に入居者が「楽しかった」「参加してよかった。次も参加したい」など言っていただいた時にとてもやりがいを感じ、達成感も実感します。
――RAをやっていて、成長したことは?
RAは入居者、留学生に一番近い存在であるため、コミュニケーション力も人一倍身につけることができています。
さまざまな交流の機会が本当に多く、「結」に住む入居者、留学生はもちろん、オープンキャンパスでは高校生や保護者の方、入居者説明会では外大生、結パトロールでは地域の方々と交流する中でつながりができ、コミュニケーション能力も磨かれたと思います。もちろん、そうした交流の中で英語力も向上しました!
――最後に、「結」への入居を考えている人に一言お願いします。
当初は「友だちができるかな」とか不安だったんですけど、RAさんはじめ、みなさんが「こんにちは!」とか声をかけてくれて、すぐに多くの人と仲良くなることができました。
「結」では、毎日必ず誰かと会って、誰かと話して、交流してという感じで、本当に家族といるような、そういうアットホームな空間なので、きっと居心地よく過ごすことができると思いますよ。
さいごに
2022年秋、関西外大に海外からの留学生約560人がやってきて、「結」にもそれらの留学生たちのうちの何割かが入居します。
一気に留学生の数が増え、日本人学生より多くなりそうです。でも、まさに「日本にいながら海外留学」している環境のようになるので、すごく楽しみにしています!
RAのイベントセクション担当としては、留学生の方に日本文化を体験してもらう機会を増やしたいとのことで、
- 秋に紅葉スポットを巡る
- 冬にカルタや羽根つき大会の開催
- 手巻き寿司やたこ焼きパーティー
- 茶道、書道などの体験
などのイベントを企画できればと堀さん。
特に書道は昔から習っていたので、留学生の方に教えてあげたいです。
日本語教員になるのが目標の私にとって、これまで以上に留学生の方と日常的に交流できるのは勉強の場にもなるし、今からたくさんの留学生がやってくるのを楽しみにしています。