「航空業界セミナー」が開かれ、230人の在学生が参加しました

 航空業界の現況を知ったうえで将来設計を考えてもらおうと12月11日、中宮キャンパスの谷本記念講堂で「航空業界セミナー」が開かれ、230人の在学生が参加しました。

 テーマは「航空業界の今を知り私たちの未来を考える」。採用が厳しい航空業界の現状を正しく理解してもらい、航空業界に興味のある在学生に就職活動への取り組みについて考えてもらうのが狙いです。


▲200人を超える学生が耳を傾けました

 セッション1は「航空業界を熟知する教員が語る航空業界の今とこれから」と題し、外国語学部の勝田良知教授(ANA出身)と長井聖子教授(JAL出身)が、さまざまな角度から業界の現況に鋭く切り込みました。


▲勝田、長井両教授が航空業界の現状に切り込みました

 勝田教授は、世界の航空旅客量のデータなどを基に「新型コロナウイルスによる落ち込みは、米国の同時多発テロやリーマンショックを凌駕する過去最大で最長規模の落ち込みです」と指摘、長井教授も「同時多発テロのときは予想以上に早い回復でしたが、コロナは状況が次々と変化し長引いていて、今までの事件や災害とはまったく異なっています」と分析しました。

 そのうえで、入国規制が緩和された欧米では回復の兆しが見え始めており「変異株の感染拡大を見極めなければならないが、回復の遅れているアジアでも入国規制が緩和されれば回復する可能性があります」と推測しました。

 海外の航空会社では千人単位で採用を始めるというようなニュースが流れていますが、「契約社員が多い海外のエアラインと正社員採用の日本の会社では雇用形態が大きく違います。契約社員はすぐにレイオフされるなど条件面でとても厳しいと考えてください」と説明しました。


▲史上最大の落ち込みになっている世界の航空旅客輸送について分析しました

 このほか、次のような分析やアドバイスがありました。

 「採用の方向には向かっていますが、以前のような大量採用はまだまだ難しいと思います」

 「既卒が優先的に採用されるとかそういうことはありません。意図的な留年や意図的な休学で航空会社の採用再開を待つというのはあまり賛成できません」

 「採用に際しては、人としてどれぐらい磨かれているかを見られます。エアラインだけに注力するのではなく社会の多様な価値観をしっかり身に付けていくことが大切です」

 「今やっておくべきことは、SPIやTOEICを1点でも多くとれるように頑張ることです」


▲航空業界の現況を踏まえたうえでの学生へのアドバイスが続きました

 セッション2では「航空業界での就職を目指してきた私のリアル就活」をテーマに、外国語学部英米語学科4年の3人が、航空業界で新卒採用募集がなかったため、他業種で就職活動に取り組んだ経験を話しました。

 
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