大学院外国語学研究科博士前期課程の学生4人による修士論文公開発表が行われました

 大学院外国語学研究科博士前期課程で学ぶ学生4人が参加し修士論文公開発表が3月8日、中宮キャンパスで行われました。参加者は2023年8月の同課程修了を目指し、今後数カ月かけて論文を完成させます。


▲修士論文公開発表の様子

 益岡隆志・大学院外国語学研究科長があいさつした後、最初に言語文化専攻の張遠さんが「出会い場面の『挨拶言葉』について―日中対照研究―」のテーマで発表しました。

 張さんは、挨拶言葉に関し、日本語には「こんにちは」「ありがとう」など定型表現が多いのに対し、中国語は定型表現を好まず、近しい人にはおわびやお礼の言葉をあまり使わない傾向があるとして、「挨拶は言語生活において極めて重要な要素であるため、挨拶言葉とその文化的背景を理解できれば、両言語の母語話者がどのような言語意識をもっているかをよりよく理解することができる」などと研究動機を挙げました。


▲発表する大学院外国語学研究科博士前期課程言語文化専攻の張遠さん

 そのうえで、先行研究による両言語における挨拶言葉の特徴や対照研究に触れ、日本人学生84人、中国人学生88人を対象にした挨拶の使用実態についてのアンケート調査結果にもとづき、親しさの度合いによって挨拶言葉をどう使い分けるかなどの分析を紹介しました。今後、出会い場面における挨拶言葉の特徴をまとめ、文化的背景を導き出すとしています。

 発表者と研究テーマは以下の通りです。
◇張遠(言語文化専攻)「出会い場面の『挨拶言葉』について―日中対照研究―」
◇顧雲超(同)「敬語表現に関する日中対照研究―『尊敬語』と『敬詞』を中心にー」
◇白静(同)「日中の諺に表れる男女性差―ジェンダーの視点から見るー」
◇陳芸引(同)「『のだ』の否定形式と中国語における対応形式についての考察」
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