外大のアスリートの皆さんへ熱いエールを送ります/ダイハツ工業陸上競技部 西出優月さん(元女子駅伝部)

関西外大通信「THE GAIDAI」318号を基にまとめています

 関西外大女子駅伝部で主将も務めた西出優月さんは現在、ダイハツ工業の陸上競技部に所属し、3000メートル障害、5000メートル、駅伝をメインに活躍しています。今回は、体育会クラブの元部員として、大学での学びを振り返りながら、外大生に熱いエールを送ってくれました。



--外大の4年間を振り返ってください

 外大での4年間は、競技や勉学も手を抜かず走り切りました。悔しかったこともありますが、振り返るとそれも貴重な経験です。それぞれの場面で、さまざまな人と出会い、経験をし、成長できた4年間でした。

--女子駅伝部で培った力はどのように生かされていますか?

 女子駅伝部は、「自主性」を大切にするチームでした。そのため、自分のコンディションや控えているレースを考慮して自分自身で練習メニューを調節します。自分と向き合い、自分で考え、行動することは、競技以外のどの場面でも必要とされます。そのような力を身につけることができました。

 また、女子駅伝部員は学生寮に入寮します。初めての寮生活は、慣れるまでに時間がかかりました。些細なことでトラブルになることもありましたが、お互いに心地よく過ごすために、視野を広く持ち、寄り添い、思いやりの心を持つように心がけました。チームで活動する上で、協調することの大切さや人への寄り添い方を寮生活で学ぶことができました。

 現在も寮生活を送っていますが、苦痛だと感じることはありません。引き続き、周囲へアンテナを張り配慮できる人であり続けたいです。



--勉学面ではどのようなことに注力しましたか?

 「外大で精一杯に勉強したい」との思いから一般学生に交じって勉強しました。毎日授業とクラブで隙間のないスケジュールでした。一般学生と差がつかないようにと、授業や課題に全力で取り組みました。中でも、ネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業はとても苦労しました。初めの授業では、何を話しているのか聞き取れず、焦りを覚えました。英単語の小テストや課題、授業も一切手を抜かず、最終的には自分の言葉を英語にして伝えられるまでに語学力が身に付きました。

 競技も勉学も手を抜かず全力で取り組んできた4年間は、常に慌ただしかったです。その分、自己成長へとつなげられたと思います。競技と勉学で得た経験や成長は、今の自分には無くてはならないものになりました。

--現在の取り組みについて教えてください

 2028年の米国・ロサンゼルスオリンピックで、3000メートル障害に日本代表選手として出場することを目標にしています。来年は、16年間更新されていない日本記録を更新することを目指します。そのために、障害物であるハードルと水濠の技術力に磨きをかけるトレーニングに取り組んでいます。

 オリンピックへの出場に向けて応援してくれている元クラスメイトや女子駅伝部の声援に応えられるように、さらに練習します。

--体育会のみなさんに応援メッセージをいただけませんか?

 クラブとしてスポーツに取り組むことは、大学で人生最後の人が多いと思います。勉学との両立は、難しいかもしれませんが、その時の自分のベストを尽くし続けてください。全力で取り組むからこそ感じられる楽しさが必ずあります。

 また人との出会いを大切にしてほしいです。たまたま授業が一緒だった仲間が、卒業し数年が経ち、仕事を通して関わることがあるかも知れません。また、活躍を耳にして自分の励みになるかもしれません。私はいろいろな場所で頑張っている仲間をみて、刺激を受けています。

 ぜひ皆さんも人との出会いを大切にしながら、全力で何事にも取り組んでください。体育会クラブの皆さんの活躍を応援しています。

【プロフィール】
西出 優月(にしで・ゆず)2022年英語国際学部卒業。現在、ダイハツ工業陸上競技部所属。在学中は女子駅伝部に所属し、日本学生陸上競技個人選手権の3000メートル障害では10分8秒30で優勝し、チーム初の全国タイトルを獲得した。また、日本陸上競技選手権の3000メートル障害で9分55秒01の関西学生新記録を打ち立てた。


 
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