≪Study Abroad REPORT≫ オランダ・ハーグ応用科学大学Vol.5/外国語学部英米語学科3年 守田陵汰さん /ヨーロッパを巡り歩きました

 中間テストが早く終わり、1週間の秋休みがあったので、2週間のヨーロッパの旅に出ました。その様子をお届けします。

 今回はスイスから始まり、オーストリア、ハンガリー、スロバキア、チェコ、ドイツの6カ国を計15日間訪れました。リュックサックひとつにカメラを下げ、電車でのんびり一人旅。宿は基本的にユースホステルを利用し、途中2泊だけプライベートな空間を楽しみました。

 スイスでは、ユースホステルで同じ部屋になったタイ人のインフルエンサーと、スウェーデンで学ぶインドネシア人の大学院生と親しくなり、一緒にヨーロッパ最高地点の鉄道駅として知られるユングフラウヨッホを訪れました。見知らぬ土地での出会いから一緒に名所を楽しむという、旅の醍醐味を味わえた瞬間でした。


▲ユングフラウヨッホで知り合いになったタイ人の女性(左)とインドネシア人の男性(中)

 オーストリア・ウィーンでは、韓国ビジネスエキスポに参加する予定の韓国の核の研究者と知り合う機会がありました。また、ハンガリー・ブダペストではインド人の学生とつながり、来年1月にインドで再開する約束をしました。普段は会えないような人々と出会い、そしてさまざまな考えを交わし合えるのも旅の魅力だと改めて実感しました。

 印象に残っているのは、ブダペストにあるセーチェーニ温泉です。温泉文化が根付いているハンガリーでは、国中に温泉が点在しています。セーチェーニ温泉はヨーロッパ最大規模を誇り、サウナや屋外プールなど多様な施設を備えていました。温泉に入りながらビールを飲んでいる人がおり、どこの国にも〝温泉と酒〟の文化はあるのだと感心しました。


▲ハンガリーには温泉文化がしっかり根付いています。写真はセーチェーニ温泉です

 スロバキアとチェコでは、ブラチスラバとプラハの旧市街を訪れました。歴史的な街並みがそのまま残っており、何度でも訪れたくなる美しい場所でした。

 旅の最終地点、ドイツではベルリンとその周辺を5日間かけて訪ねました。ベルリンの壁やベルリン大聖堂、ライプツィヒにある諸国民戦争記念碑などを巡り、歴史の重みを感じました。

 ベルリンで特に驚いたのは、体が不自由な方や大きなスーツケースを持った方が、遠慮することなくごく自然に手助けを受けている光景です。日本では助けられる側が遠慮しがちなところ、ドイツでは助け合いが当たり前のように根付いているのだと実感しました。


▲ベルリンの壁の崩壊から35年が経ちますが壁の一部がしっかりと保存されています

 2週間のヨーロッパの旅を通して、さまざまな風景や多くの出会いから新しい発見がたくさんありました。普段の生活では気づけない視点を持つことができ、その国ならではの習慣に触れることで、考え方に少し余裕が生まれた気がします。

 ベルリンのシュタージ博物館では、どのように旧東ドイツが国民を監視し、洗脳教育を行っていたかを見学しました。つい35年前までこのようなことが当たり前に行われていた事実を目の当たりにしました。自由を当然と思う自分の価値観が、異なる時代では通用しなかったことに気づき、そのありがたさを実感しました。

 この旅での経験が、これからの日常に少しずつ影響を与えてくれることを期待しながら、また新しい旅に出る日を楽しみにして授業に臨みたいと思います。

もりた・りょうた/徳島県出身。高校2年までは化学と数学が得意で薬剤師を目指していた。徳島県立城南高校を卒業し、2022年に関西外国語大学入学。2024年8月からオランダ・ハーグ応用科学大学で留学生活を送っている


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