就業体験型PBLを受講する短期大学部の1年生が、小中学校の教員らに体験の成果を発表しました

 短期大学部1年生が12月10日、ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区)での就業体験によるPBL(Project Based Learning、課題解決型授業)の成果を発表しました。発表会には、枚方市内の小中学校へのPBLの導入を見据えて、教育委員会や小中学校の教員ら25人が参加し、学生のプレゼンテーションに聴き入っていました。


▲小中学校の教員が熱心に耳を傾けました

 森常人准教授が指導するPBLでは、夏期休暇中に3日間にわたり、ホテルニューオータニ大阪でベルアテンダントやルームアテンダント、ブライダル、レストランなどの部門で12人の学生が就業体験しました。就業体験を踏まえて「ホテルニューオータニを今まで以上に改善する提案」をグループごとに考えて、この日の発表会に臨みました。

 発表会に先立ち、谷本和子・短期大学部学長があいさつし「短期大学部では英語とともにキャリア形成に力を入れています。就業体験をしてキャリア形成を模索している点をみていただきたい」と話しました。このあと、市教委や小中学校からの参加者はキャンパス内を見学したり、短期大学部の授業を参観しました。


▲発表会を前に谷本学長があいさつしました

 最初のグループは、就業体験した部門ごとに身に付いた点と改善点を発表しました。ウエディングでは「女性には飲み物にストローを添えるなど細やかな気配りをすることが大切だということが身に付いた」とする一方で「ホームページでホテルの取り組みを全面的にアピールしていくべきではないか」と改善点を挙げました。そして「最新テクノロジーによるDXの促進」「〝ホテルニューオータニならでは〟を増やす」を提言しました。


▲就業体験した部門ごとに身に付いた点と改善点を発表しました

 次のグループは、就業体験を通じて「事前準備やサポート」「観察力」「コミュニケーション力」が身に付いたと話しました。そして「高級感があり華やかで落ち着いている」という良い点や「館内に案内表示が少ない」「混雑時の子どもへの待ち時間対策が必要」など改善が求められる点を挙げました。そのうえで「特別サービスとして子ども向けのオリジナルグッズを提供する」「〝夢から覚めない〟をコンセプトに推し活プランを展開する」を提案しました。


▲子ども向けグッズや推し活プランを提案しました

 3番目のグループは、ホテル業界が抱える課題と今後の展望を示したあと、就業体験を通して「あったらいいな」と思った方策を提案しました。靴をめぐって「履き心地や動きやすさを重視して従業員の満足度を上げる。それは顧客の満足度の向上になる」と提案しました。また、ホテルを記念日や特別な日に使えることをもっと宣伝すべきだとして「10~20代の利用率の高いTikTokを利用する」「広い空間を使って舞踏会を開催する」などを挙げました。


▲TikTokをもっと利用してはどうかと提言しました

 それぞれの発表に対して、参加した小中学校の教員からは「体験を通じて、在学中に学んでおかなければいけないと思ったことはあるか」「普段の学びが生かされていると思った瞬間はなかったか」といった質問が出ました。


▲参加した小中学校の教員からは質問が相次ぎました



 
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