留学生の就業体験始まる 海外留学生グローバルインターンシップ 大阪府立四條畷高校編 


▲プレゼンの授業で締め括り

本学の受け入れている外国人留学生が国内の企業などで就業体験する「海外留学生グローバルインターンシップ」が、6月から始まりました。本学の留学生別科春学期を終えた28人が10の企業・金融機関と、枚方市内を中心とした小・中・高校計11校で、慣れない日本語を操りながら、ビジネスや教育の現場で「日本」の一面を学び取っています。

 
このインターンシップは、留学生別科春学期の留学生を対象に希望者を募集。企業による面接などを経て、アメリカ、カナダ、中国、シンガポールなど9カ国からの留学生28人(男女各14人)の参加が決まりました。8月に行われる1社1人(男性)を除いて6月初めから、企業9社で12人(男性7人、女性5人)、教育現場で15人(男性6人、女性9人)が就業体験しています。
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▲Wickedの熱演について語ったアニタさん

大阪府立四條畷高校では、アニタさん(ハンガリー・ペーチ大学)とアリソンさん(アメリカ・ケンタッキー大学)の女子学生2人が6月1日から19日まで、3年生のクラスで教壇に立った。13、14両日には文化祭(畷高祭)があり、生徒たちがクラス対抗の本格的な演劇に挑戦した様子をつぶさに観察。英語の授業だけでなく、こうした活動を通じて生徒たちとのふれあいも生まれ、彼女たちもすっかり日本の若者文化に溶け込んだ。マンガなど日本の現代文化について語り合うことも多かったといい、2人とも「いい経験になりました」と話している。
 
最終日の19日には、2人が3年生のクラスでインターンシップの総まとめとも言えるプレゼンテーションを行った。いずれも文化祭のことを取り上げ、アニタさんはミュージカル「Wicked」を上演した3年1組について、「The “wicked” class and their“good” play」というタイトルをつけて振り返った。アリソンさんは「アメリカのハイスクールで、こういうフェスティバルはありません」と日米の違いを紹介。画像をふんだんに使って、3年6組の取り組みについて感想を交えて話した。生徒たちの反応もよく、プレゼンが終わると2人に次々と質問していた。


▲日米の違いにも触れたアリソンさん

新設されたインターンシップ・プログラムに参加した理由について、アリソンさんは「教えることが好きで、日本でこういう経験を積めるのが魅力的だった。日本の言語や文化にも興味を持っています」という。9月からの秋学期も引き続き留学生別科に在籍する予定のアニタさんは「夏休み中にこんな経験をするのもいいと思って……。関西外大での生活以外に、日本の側面を知る機会にもなると思いました」と話した。
 
また、アリソンさんは「日本の高校生は勤勉です。クラブ活動もあるし、塾に通っている生徒もいるし」といい、アニタさんも地域などの運営するクラブが中心のハンガリーと違って、「学校のクラブ活動が盛んなことに感心しました」と話した。同校の清水隆校長の「四條畷高校では90%の生徒がクラブに参加しています。日本の高校生全体でも60~70%です」という説明に納得の様子。清水校長は「3年生が受験シーズンに入る前の1学期に来てもらって、本当によかった。文化祭についてまとめてもらったのは、生徒たちにとっても大きなプラスになりました」と評価していた。


▲アニタさん(右)とアリソンさん

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