ガブリエル・ドゥケ駐日コロンビア大使が表敬訪問 本学との関係強化望む 特別講演も
コロンビアのガブリエル・ドゥケ駐日大使が2月23日、本学を表敬訪問し、中宮キャンパスで谷本榮子理事長と懇談した。本学はコロンビアの経営大学「セサ」と交換留学協定を結んでおり、ガブリエル・ドゥケ大使はさらなる関係の強化に期待した。大使は本学で学ぶコロンビア人留学生とあいさつを交わした後、スペイン語の教員や留学生を前にコロンビア情勢について特別講演した。
▲谷本榮子理事長と懇談するガブリエル・ドゥケ駐日コロンビア大使(中央)
谷本理事長は懇談の冒頭で、「(経営大学「セサ」との)協定を始める前に、コロンビアからスペイン語の先生をお迎えしましたが、教え方がすばらしく、学生の目を南米に向けさせてくれました。ここ20年でコロンビアから53人の学生を受け入れました。本学の学生はまだコロンビアに留学に行っていませんが、来日した留学生との交流を通じて視野を広げています」と紹介した。
ガブリエル・ドゥケ大使は「安倍首相とコロンビアのフアン・マヌエル・サントス・カルデロン大統領は、この半年の間に2回会い、両国関係は深まっています。関西外大にはイベロアメリカ研究センターがあるので、コロンビアの研究機関と関係を築ければいい。コロンビア大使館は、自国の教育機関と日本の大学との交流を支援します」などと話し、本学と関係を深めることに期待感を示した。大使はまた、コロンビアが経済や貿易に力を入れており、最近の発展ぶりや文化について、日本でもっと知ってもらいたいと述べた。
▲コロンビアからの留学生と写真に収まるガブリエル・ドゥケ大使(右から4人目)
理事長は、御殿山キャンパス・グローバルタウンについて触れ、「来年は新キャンパスがオープンし、世界中の学生が集まってきます。学生同士が知り合い、輪がどんどん広がっていくことでしょう。ほかの国の学生の中からコロンビアに行きたいという人も出てくるかもしれません」と語った。懇談の後、本学に在籍するコロンビアからの留学生6人が大使と面会した。
▲コロンビア情勢について講演するガブリエル・ドゥケ大使
ガブリエル・ドゥケ大使は引き続き、中宮キャンパス・多目的ルームで教員や留学生ら約40人を前に「今日のコロンビア情勢:文化・経済・社会」と題して講演した。左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)との新たな和平合意を理由に2016年ノーベル平和賞を受賞したサントス大統領について紹介があった後、民主的繁栄をうたった外交政策や自由、民主主義などを共通の価値観とする日本との二国間関係について説明した。
経済分野では、ラテンアメリカの中で、経済規模が国内総生産(GDP)ベースで第4位、人口は第3位に位置づけられることや、2002年に総人口の5割近くを占めた貧困人口が減少し続けており、2010年代以降、中産階級人口が上回り、逆転したことなど発展ぶりが強調された。日経企業が自動車、食品、医薬品などの野分で投資し、国内8か所に拠点を設けていることや、FARCとの和平プロセスに関しても言及した。
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