大学院生12人が修士論文中間発表

 大学院生による修士論文の中間発表が314日、中宮キャンパスで行われた。博士前期課程2年生12人(いずれも言語文化専攻)が2教室に分かれ、これまでの研究成果を発表した。2教室で合わせて大学院教員や大学院生ら約40人が聞き入った。大庭幸男・大学院外国語学研究科長のあいさつに続き、発表者は事前に提出した資料をもとに、持ち時間25分で発表した。この後、10分間が質疑応答に充てられた。

▲2教室を使って行われた修士論文の中間発表
 

 日中両国の外来語の比較研究について行われた発表に関しては、「外来語は単に訳語としてだけでなく、特殊な意味をもって使われている。語彙体系の中で、どういう影響をもたらしているか考えるべき」「借金に対するローンのように、本質を覆い隠す意味合いもあるのではないか。日本の新聞を1週間分読んでみて、そのような例を拾ってみては」などの意見や指摘が出た。
 

 発表者と研究テーマは次の通り(敬称略)。

◇戦舸:日中における欧米外来語の比較研究-外来語受容と変容を中心に-

◇陳彬潔:認知意味論に基づく中日色彩語の対照研究-「赤」「白」を中心に-

◇呉哲煒:日中におけるアニメーション作品の比較-「千と千尋の神隠し」と「宝蓮灯」を中心に-

◇胡詩竺:感情表現に関する認知言語学研究-「怒り」「喜び」「悲しみ」を中心に-

◇楊染衣:異文化比較視点から見るベジタリアン(菜食主義)-宮沢賢治の経歴及び作品を中心に-

◇劉褘:食感に関するオノマトペ

◇杜行舟:日中二重否定表現の対照研究-対訳コーパスを参照に-

◇高橋暢子:中国の大学生用日本語教材のシラバス分析-初級教材を中心に-

◇孫成:日中外来語の比較について

◇劉巍:中国人学習者に対する日本語音声教育について

◇陳天懿:日中の「顔」に関する慣用表現から文化をみる

◇趙博傑:ポライトネスに関する日英対照-依頼と断りの表現をめぐって-

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