IRI公開講座「三味線音楽への招待」 小唄家元の伊吹清寿さんが演奏と唄を披露

▲三味線音楽について解説する伊吹清寿さんと、英訳する野村亨教授
第1部では、伊吹さんが三味線音楽について解説し、16世紀の永禄年間に中国から琉球経由で堺に伝わった歴史や、中国の楽器の三弦、琉球の三線と三味線の類似性や相違点が紹介された後、野村教授が、沖縄の八重山諸島に伝わる古謡「安里屋(あさどや)ユンタ」を自らの三線演奏で歌いました。また、三味線には細棹、中棹、太棹の3種類があり、それぞれ、長唄、地唄、義太夫などで使われ、太棹は上方で発展したとの説明が行われました。

▲上方唄を披露する伊吹清寿さんと共演者の伊吹寿寿さん
第2部は、「上方唄」の演奏として、商売繁盛を願った大阪の唄「十日戎」、歌詞に京都各地の名物を読んだ京都の唄「はっはくどき」や、太棹と細棹の合奏、酒宴などで歌われた「騒ぎ唄」の上方と江戸の比較などが、伊吹さんと、共演者の伊吹寿寿さんによって披露されました。
伊吹清寿さんは横浜市出身。慶應義塾大学環境情報学部卒業。長唄、三味線を杵屋佐之忠に師事し、2012年、叔母の伊吹寿栄(小唄伊吹派初代家元)の跡を継ぎ、伊吹清寿を名乗り小唄・端唄の演奏活動に従事。
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