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STUDY ABROAD REPORT 留学レポート

≪The Path to Studying Abroad≫ 外国語学部英米語学科3年 栗岡瞭伍さん Vol.3/宗教について考えてみました

 私は2024年の春から、留学生と外大生がイベントを通じて交流を深めるGIP (Global Innovation Program) のスタッフを務めています。留学生との交流を重ねるうちに、日本人の友人の間ではあまり話題に上がらない「宗教」について話す機会が何回かありました。

▲留学生と交流する中で宗教について話す機会があります

 多くの日本人にとって宗教は、結婚式や葬儀などのセレモニーや、クリスマスなどのイベントと関わりを持って意識されることが多いのではないでしょうか。しかし、留学生と過ごす時間が多くなると、外国人にとって宗教はとても身近で、生活の一部であると感じます。

 海外留学では、語学力を磨き、高度な知識や技術を身に付けることが求められる一方で、さまざまな文化を持つ人たちと相互に理解しあいながら共生し、コミュニケーション力を養うことも必要です。

 さまざまな文化や習慣と大きく関わっている宗教について、留学までにできる限り理解を深めておきたいと、週に2回、水曜日の夜と日曜日の夕方に勉強会に参加しています。今回は少し違った観点から、私の現在の学びについてREPORTします。

▲勉強会に参加し始めたころの私(左から3人目)です

 水曜日の勉強会は、関西外大生を中心としたいわゆる〝Bibile Study〟です。聖書を読んでディスカッションなどをしています。

 一方、日曜日の勉強会では、一般的に考えられている宗教という枠組みを越えて「人生」や「愛」といった幅広いトピックを取り上げています。キリスト教に詳しくない人でも参加できるので、年齢も国籍もさまざまです。参加者の幅が広くとても刺激的で、貴重な意見をもらえることもあります。

 ある日のテーマは「The purpose of life」でした。「生きる意味や目標とは何か」というシンプルな問い掛けです。人生の目標と問われると「有名な大学に行きたい」「お金が欲しい」「彼女が欲しい」「高級車に乗りたい」というようなことを挙げる人がいます。勉強会では「このようなことは、人生の目標や生きる意味なのか」との意見が出ました。

▲「The purpose of life」をテーマに話し合いました

 私が目標としている「通訳者・翻訳者になりたい」は、本当に私の人生の目標なのか。勉強会でさまざまな話を聞く中で、何回も考えてみました。そして、時間をかけて導き出した私なりの答えは、「人を幸せにしたい」というものでした。「通訳者・翻訳者になること」は、その目標を果たすための一つの手段にすぎないと考えるようになました。

 「通訳者・翻訳者になること」「そのために海外留学すること」は、人生の目標を果たすための手段に過ぎないと気付いてから、日々の学修や留学準備への向き合い方が少し変わった気がします。以前よりもストレスを感じることなく、どんな物事にも前向きに受け止められるようになりました。

 時には「自分は何のために頑張っているのか」と分からなくなってしまう瞬間があると思います。そんな時は一度、原点に戻って考えてはどうでしょうか。「自分は何がしたいのか」「自分の核をつくっている価値観とは何か」という問いに向き合うことで、迷うことなく人生の目標を考えることができると思います。

▲外国人は宗教を通じて、何を、どのように考えているのでしょうか

 私は宗教学に精通しているわけではなく、キリスト教に献身的でもありません。そのような私が、外国人が宗教を通じて自らの人生をじっくりと見つめていることを知りました。勉強会では、とても幅広く、そして奥深いディスカッションがあり、さまざまなことを問い掛け、学びを与えてくれます。

くりおか・りょうご/大阪府出身。大阪府立いちりつ高校卒業後、2023年4月に関西外国語大学外国語学部英米語学科に入学した。留学生と外大生の交流を深めるイベントのリーダーとしても活動している

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