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第12回関西外大「授業実践研究フォーラム」が開かれました
授業への考え方や工夫の実践的な研究成果を発表する第12回関西外大「授業実践研究フォーラム」が10月27日に開かれました。
関西外国語大学FD委員会と短期大学部FD委員会の主催で行われました。「人文・社会科学関連の授業研究」と「語学教育の授業研究」の2つの分野で計7件の研究発表があり、Zoomでも同時配信されました。
▲Zoomでも同時配信されました
英語国際学部の北尾信夫教授は、アバターを使ったオンライン授業の実践について報告するとともに、その問題点を提起しました。北尾教授は2020年のオンライン授業で、フェイシャルトラッキングやボイスチェンジャーを使い、自身をネコや美少女など全く別の人物や動物に変身させたアバターを使って指導に当たりました。
北尾教授は「54%の学生が教員のリアル画像よりアバターが望ましいと回答しています」とその効果について説明しました。一方で「アバターの設定によっては拒絶反応を起こす学生もおり、デジタル空間での変化に対するリスクを認識しておく必要があります」と話しました。
▲アバターを使ったオンライン授業について報告する北尾教授
また、短期大学部の村上裕美教授は、メタバースを活用した英語の学習法について報告しました。村上教授は現在、VRの360度動画と Mozzilia Hubs の2種類のメタバースを使って授業していることを報告しました。
VRを使った授業では、ゴーグルセットを着用しいる人が着用していない人に対して、VRで見えているものを英語で説明させます。村上教授は「インフォメーションギャップの状態をつくることで、情報を得ようと活動が活発になり、自分に足りない力に気付き、学習法を見直すきっかけになります」と話しました。
▲メタバースを活用した授業について発表する村上教授
この日発表したテーマと発表した教員は次の通りです。
【人文・社会科学関連の授業研究】
▼デジタル空間上への教員身体投影に関する諸問題
北尾信夫・英語国際学部教授
▼教育の基礎的理解に関する科目における授業実践報告
-「道徳教育の理論と実践」を通して-
太田和男・外国語学部教授
▼学生の可能性を広げるための工夫と効果について
熊谷映子・外国語学部教授
【語学教育の授業研究】
▼Argumentative Writing スキル向上に向けて
-社会的意識の見地より-
蔦田和美・短期大学部准教授
▼留学生別科におけるオンラインクラスの実態・評価、
ならびに初級後半および中級後半日本語クラスでの授業実践の報告
鹿浦佳子・外国語学部教授
倉沢郁子・外国語学部講師
宮内俊慈・外国語学部教授
▼メタバースを活用した英語学習者の意欲を引き出す学習法の実践と考察
村上裕美・短期大学部教授
▼ハイブリッド型韓国語授業における遠隔と対面の学生をつなぐ試み
李鉉淑・短期大学部非常勤講師