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関西外大に滞在中の米・ロンスターカレッジの20人がベイリー准教授の特別授業を受講しました
米国・ロンスターカレッジの学生20人が6月21日から、御殿山キャンパス・グローバルタウンの「GLOBAL COMMONS 結 -YUI-」に滞在して、日本社会に理解を深めるとともに、日本の文化や歴史などを学んでいます。24日は国際共生学部のスコット・ベイリー准教授の特別授業を受講しました。
▲特別授業のテーマは「第二次世界大戦中の日本の生活」です
テーマは「第二次世界大戦中の日本の生活」でした。日本の近現代史が専門のベイリー准教授が、政府や軍部からさまざまな弾圧を受けた当時の日本の市民生活の実態や、米軍による空襲の惨禍などについて、「変革」「トラウマ」「悲劇」をキーワードに講義しました。
軍国主義・国家主義の学校教育、憲兵隊による〝危険思想〟を持つ人への徹底した弾圧、メディアの統制、娯楽興行の禁止など、日本政府があらゆる面で国民を総動員して戦争に突き進んでいったと話しました。その結果、食料不足などの経済的な厳しい困窮に陥ったことに加えて、1945年8月の終戦までに日本国内の66都市が空爆を受け、100万人近くの市民が亡くなったと述べました。
▲ベイリー准教授の講義です
ベイリー准教授は「大戦中の市民は政府から抑圧されていたと日本では伝えられていますが、人権の観点などからどう考えますか」などと問い掛けながら講義を進めました。
学生からは「第二次大戦は戦後の日本にどのような変化をもたらしたのですか」「日本と朝鮮とはどのような関係にあったのですか」といった質問が次々と上がりました。「米国ではこのような一般市民の生活を知る機会があまりないのでとても貴重だ」との意見も出ました。
▲授業時間が過ぎても学生から質問が続きました
ロンスターカレッジの学生は、25日から広島を訪れて平和記念資料館や平和記念公園を訪問する予定です。「結 -YUI-」には7月3日まで滞在し、京都や神戸を訪れるほか、特別授業を受講したり、日本語フレンズのサポートで折り紙や書道に挑戦します。