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コロナ禍における学生のストレスとスマホ依存、学業的先延ばし行動、学習成果の関係性を本学教員2人が研究。研究論集に論文を掲載

姜京守(かん・ぎょんす)外国語学部教授と金孝淑(きむ・ひょすく)英語国際学部准教授が、本学研究論集第120号に論文「コロナ禍における大学生のストレスがスマホ依存、学業的先延ばし行動、学習成果に及ぼす影響-自己調整学習能力の調整効果に着目して-」を発表しました。本学200人の学生アンケートを基に分析を行った結果、コロナ禍によるストレスがスマホ依存や学習意欲低下を促進し、学業先延ばし行動に大きく影響することがわかりました。今回の調査結果からはスマホ依存が直接、学習成果に影響を与えるとまではいえないものの、学業先延ばし行動を介して間接的に学習成果を低下させることが判明したとしています。


▲本学の研究論集第120号

姜教授と金准教授は、▽コロナストレスが強まるほど、スマホ依存や学業的先延ばし行動傾向は強まる▽スマホの依存傾向が相対的に強いと、学習成果は低下する―などの仮説を立て、コロナ禍の影響を強く受けた2021年度までの入学者を対象に、23年11月1日から25日にかけてアンケートを実施、有効回答200人のデータを分析しました。

その結果、コロナストレスはスマホ依存や学業的先延ばし行動を促進するだけでなく、学習成果の低下にも直接影響を与えることが明らかになったと指摘。スマホ依存が直接、学習成果に影響を与えたといえる調査結果は得られなかったものの、学業先延ばし行動を介して間接的に学習成果を下げることが分かったとしています。

スマホへの依存傾向から学業的先延ばし行動に至る傾向については、自己調整学習能力が高いほど学業的先延ばし傾向は弱まり、自己調整学習能力を身につけることでスマホ依存傾向は低減し、学業的先延ばし行動も抑制されるとしています。二人は他大学の学生も含めたサンプルを構成し、スマホ依存が学業的先延ばし行動の要因と仮定して再検証すれば、スマホ依存と学習成果の関係性がより明白になるとしています。

論文は、以下のWebサイトで閲覧できます。
https://kansaigaidai.repo.nii.ac.jp/records/2000257
 

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