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≪外交講座≫外務省南部アジア部長の中村亮さんが「東南アジア・南アジアとの外交」をテーマに講演しました
外務省南部アジア部長の中村亮さんを、12月17日の短期大学部の国際関係論(鶴見直人准教授)の授業にゲストスピーカーとして招いて「外交講座」が開かれました。「日本の東南アジア・南アジア諸国外交」をテーマにした講演に、アメリカ文学論の履修者らを含めて150人が聴講しました。
▲外交講座で講演する外務省南部アジア部長の中村さん
外務省南部アジア部は、東南アジアの11カ国、南アジアの7カ国を担当しています。中村さんは、東南アジアと日本の歴史的なつながりについて「平安時代からつながりがあったともいわれており、江戸時代の鎖国の時期にも交流がありました」と話しました。
▲東南ア、南アジア諸国とジア日本の外交がテーマです
また日本とASEAN(東南アジア諸国連合)が対話を始めてから2023年で50周年を迎えたことに触れて、「当初は良好な関係とはいえませんでしたが、現在では心と心が触れ合う対等なパートナーとして交流しています。アジアの中でも日本は最も信頼されるパートナーと言われています」と述べました。
注目を集めている〝グローバルサウス〟の一員としての東南アジア諸国について「いわゆる人口ボーナス期の後半に入っていますが、人口の増加を比較的上手に使って経済成長につなげた勝ち組と言われています」と指摘しました。
▲150人の学生が耳を傾けました
一方で、ASEANは民族や宗教などが異なるさまざまな国が参加しています。中村さんは「お互いに文化的な多様性を認め合いながら、域外の国に対して一致して協力を求めている点が大きな強みになっています」と解説しました。
▲ASEANの強みについて説明しました
南アジアの大国・インドについても話が及び、世界1位の人口で高い経済成長を続けており、域内での存在が巨大な点が説明されました。そして「インドはどこの国にも頼らない独自の自律的外交を進めています。日本とインドの関係はここ10年間でより緊密になりました」と述べました。
▲高い経済成長を続けるインドにも話が及びました
聴講した学生からは「外交官は実際に危険なことに遭遇することがあるのか」「日本はこれからの国際社会でどのように立ち回っていくべきか」「外交へのAIの導入について教えてほしい」といった質問が出ました。
▲学生からさまざまな質問が出ました
外交講座のあと、中村さんは谷本榮子理事長、谷本和子短期大学部学長と大学のあり方などについて意見交換しました。
▲谷本理事長(手前左)、谷本短期大学部学長(後列左)と意見交換しました
また、2025年春に英語国際学部でスタートするアジア共創学科などを話題に吉崎誠教授と懇談しました。
▲吉崎教授(左)と懇談しました
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