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外国語学部の折橋さん、古賀さん、的場さんが生成AIを活用した語学学習システムの研究成果を学会で発表しました

 外国語学部英米語学科3年(英語&デジタルコース)の折橋暖人さん、古賀愛弓さんと、同2年(国際関係・ビジネスコース)の的場詩音さんが、3月24日から5日間にわたって東京都市大学で開かれた電子情報通信学会総合大会で、生成AIや ChatGPT を活用した語学学習システムの開発研究成果を発表しました。


▲学会で発表した(左から)的場さん、折橋さん、古賀さん

 折橋さんは「語学学習へのトランス・ランゲージング活用に向けた ChatGPT の混在言語処理能力の評価」、的場さんは「AI教師アバターを用いたペア外国語会話学習支援システムの開発」をテーマに、一般セッションでそれぞれ発表し、古賀さんは「韓国語学習者のための視線と敬語トレーニングシステムの提案:人型ロボットPepperを活用したアプローチ」をテーマに、ジュニア&学生ポスターセッションで研究成果を紹介しました。

 折橋さんは、複数の言語を混在させて学ぶトランス・ランゲージングをテーマに、ChatGPTが混在言語をどの程度まで正確に処理できるのか、学習者は ChatGPTの活用で心理的な負担を軽減できるのかについて研究しました。英語と中国語を混ぜて実験した結果、混在する言語をおおむね正確に処理し、学習者の心理的負担を軽くすることが分かり、語学学習にトランス・ランゲージングを活用できる可能性があることを示しました。

 折橋さんは「とても緊張しましたが、たくさんの質問やコメントをいただきやりがいを感じました。他校の中国出身の先生から〝システムが完成したらぜひ使わせて欲しい〟と言っていただき、とてもうれしかったです」と話しています。


▲発表する折橋さん

 的場さんは、中学・高校でペアワークの英会話授業が増えていることに着目し、AI教師アバターを使った外国語会話学習支援システムを開発しました。ペアワークの授業では、教師の目が届かないことが多いのですが、会話中はAIアバターを常に画面表示し、会話終了後に多角的な視点からフィードバックすることで、きめの細かい指導ができるかどうかを実験しました。その結果、有効性が十分に証明されたと発表しました。

 的場さんは「久しぶりの発表で少し緊張しましたが、たくさん練習してきたおかげで無事に発表を終えました。一方で、発表直前の準備や質疑応答の対応などに課題も感じました。 今回の反省を次回に生かしたいと思います」と振り返りました。


▲発表する的場さん

 古賀さんは、韓国語を学ぶにあたって難しいとされる敬語トレーニングに、人型ロボットPepperを活用することを提案しました。韓国語で敬語を使う際には、表現とともに視線を控えめにするマナーも求められます。PepperとChatGPTを活用することで、敬語の使い分けとともに、視線の使い方についても実践的に学ぶことができるか研究を重ねました。その結果、視線の使い方と会話のトレーニングとともに習得できることが分かりました。

 古賀さんは「準備の段階では方針が定まらず苦労することもありましたが、セッション中にいただいたアドバイスや励ましの言葉のおかげで、新たなアイデアが生まれたように感じます。今回の経験は非常に貴重なものとなりました」と話していました。


▲研究成果について説明する古賀さん

 3人を指導した卯木輝彦教授は「限られた時間の中で準備を重ね、本番ではそれぞれが自信をもって臨み、堂々と発表することができました。学外の専門家からの質問や意見に触れることで大きな学びと刺激になったことと思います。今後のさらなる成長と活躍を期待しています」と総括しています。

 

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