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コーヒーの香り漂う会場で 田代珈琲社長が熱く「コーヒー」を語る


▲講演の参加者にこだわりのコーヒーを入れる加藤晃子さん(左端) 

「コーヒー生産者の現状と未来はどうなる」―。関西外国語大学イベロアメリカ研究センター主催の公開講座「ワイナリー化するコーヒーがもたらす富の分配」が6月17日、中宮キャンパスICC教室で開かれた。講師は、田代珈琲株式会社(本社・東大阪市)の田代和弘社長。参加した市民や学生、教員ら約60人全員に、鮮度にこだわったコーヒーが振る舞われ、心地よい香りを楽しみながらコーヒービジネス最前線の講演を聞いた。


▲市民や学生など60人が貴重な話に聞き入った 

同社は、創業して82年を迎える。田代社長は3代目。世界最高峰のコーヒー品評会「カップ・オブ・エクセレンス」の国際審査員でもある。この日の講演は、同社広域営業部に所属する本学スペイン語学科卒業の加藤晃子さんとの縁で実現した。講演の冒頭、加藤さんが紹介され「コーヒーの会社に就職したものの、コーヒーのことは全く知らずゼロからのスタート。こんな美味しいものがあるんだと、コーヒーの存在を知って毎日が学ぶことばかりです」と挨拶した。講演ではまず▷コーヒーの原産国はエチオピア▷世界で1日20億杯のコーヒーが飲まれている▷日本の消費量は世界で14位▷日本では1960年にコーヒー豆の輸入が全面自由化され喫茶店が全国に出来るようになった▷一方で1981年の喫茶店舗数が最高の15万4000店を数え、以降は減少の一途をたどる―などコーヒー豆知識を披露。


▲久々の母校で、入社後の感想を話す加藤さん 

続いてコーヒーのワイナリー化について「ワインは農園から運び込まれたブドウが醸造され、資格を持ったソムリエが選ぶ。コーヒー豆もほぼ同様の過程を経て世界に出回り、ソムリエの役割をバリスタが仕事をして抽出する。コーヒーの世界はますます高度化し、ワイナリー化することで高品質なコーヒーが生まれる」と説明。「付加価値化すれば、もっと美味しいコーヒーが生まれる」と話した。またパワーポイントの合間に、田代社長が買い付けのためホンジュラスの農園を訪れ、加藤さんが現地生産者との通訳として活躍する様子が画面に映し出された。


▲熱くコーヒーの世界を語る田代和弘社長 

また、生産者から直接買い付けるダイレクトトレードについて「大きなリスクはあるが、価値のあるコーヒーが手に入る」とした。最後に「富の分配とは『感動と笑顔』が消費国にも生産国にも対等にある状態」であると結んだ。参加者からは次々と質問があり、田代社長は「私のゴールは、コーヒーを飲んでいただいたお客さまに感動してもらうこと」と話し、講演終了後に「私の話によく食いついてもらった。大変話しやすかった」と感想を述べた。


▲身近な話題に市民も次々と質問 

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