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FD教員研修会開催 「魅力ある授業」めぐり活発に議論
第8回FD教員研修会が5月7日、「魅力ある授業を目指して――学生を惹きつける授業のあり方――」と題して、中宮キャンパスの多目的ルームで開かれた。新任教員を含め、約60人が参加した。
▲約60人が参加したFD教員研修会
第1部は「魅力ある授業を目指して――私の授業実践」をテーマに、いずれも英語キャリア学部の松宮新吾、森川長俊両教授が自らの授業実践を紹介した。
▲アクティブ・ラーニングについて講演する松宮新吾教授
松宮教授は、アクティブ・ラーニングについて話し、そうした学習法の導入により、出席率や成績の向上につながるとするデータを示しながら、「アクティブ・ラーニングとは、授業の形態を変えることではない。教師が問いかけを少し変えるだけで、学生に(独創性を引き出すなどの)揺らぎを与えることができる」と発問の重要性を指摘した。また、新しい知識に基づく新しい価値を生み出す人間の育成が必要とし、「変わらなければならないのは学生ではなく、私たち。教師が(授業の仕方を)考えて、デザインし、いかに(質問を)投げかけるかだ」と結んだ。
▲大人数の授業展開について話す森川長俊教授
森川教授は担当する4科目で約900人の受講生を抱えることを踏まえ、大人数の授業展開について講演。授業環境を維持するために、①私語の禁止②スマホ使用禁止③大人の寝方④途中離席禁止⑤鞄などは机上に置かない――の5つを徹底しているとし、「授業中のオンと、それ以外のオフの切り替えを学生に身につけてもらうようにしたい」と話した。実践法では「いかに学生の参加度を高め、学生の集中を持続させるかが大事」として、書き込みができる独自のテキストを編集していることや、具体的な体験談、関連する時事問題に触れるなどの工夫について紹介した。
▲質問する出席者
第2部は懇談会が行われ、出席者からは「出席率が悪くても、試験でいい点をとる学生がいる。成績には出席率を反映させるべきか」「質問してもだれも手を挙げてくれない。こうした状況をどう打破すればいいのか」などの質問が出た。これに対し、「欠席が多くてもいい点を取れる学生は、友人のネットワークをもっており、一つの人間力」「授業は全回出席が原則。欠席で減点すると、欠席の権利を認めることになる」「日本の学生は高校生までの段階で空気を読む習慣が身についている」などの意見が出され、活発な議論が続いた。