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「USCPA――こうして合格しました」大学4年でUSCPAに合格した上林真直人さん(外国語学部英米語学科4年)

 今年度から英語キャリア学部英語キャリア学科において米国公認会計士(USCPA)をめざすプログラムがスタートしました。5月に4科目の資格試験に合格した上林真直人さん(22)・外国語学部英米語学科4年生に勉強法や将来の仕事観を聞きました。

かんばやし・まなと/京都府立山城高校出身。外国語学部英米語学科4年。現在、米国・チャールストン大学で学位留学中。2026年8月に本学卒業予定。

〇受験について

 米国・モンタナ州のUSCPAを受験しました。高校、大学と推薦で入っているので、とても緊張しました。試験科目は4教科です。FAR(財務会計)AUD(監査及び証明業務)REG(税法及び商法)TCP(税法・ビジネス法)です。ただし、一度に受からなくても大丈夫です。私もFARという財務会計科目は4回目で受かりました。最後の合格発表は5月15日。モンタナ州でとった理由は、受験要件を満たしていたからです。試験科目の合格後、USCPAのライセンスを取得するためにはさらに実務経験が必要です。

〇USCPAの勉強法

 私がUSCPAの受験を決意した動機は、グローバル化が進む社会において英語力はもちろん、英語に加えて自分の専門性を示せるスキルを身につけたいという思いからでした。英語だけでは物足りなさを感じ、自分のキャリアの軸となる専門知識を得たいと考えていた中で、USCPAはそのニーズを満たす国際資格だと感じました。日本企業でも国際的な比較可能性、国外子会社との業務の効率化を高めるなどの理由で日本の会計基準から国際会計基準を採用しています。「将来、海外で働けたらいいな」という漠然とした希望もあり、USCPA取得はその希望を現実的な目標に変える大きな一歩だと考えていました。

〇モチベーション維持は仲間から

 モチベーションが維持できた大きな要因の1つは、自分以上に努力をする友人に出会えたことだと思います。3年次春終わり頃から就活を始めました。メガベンチャーのサマーインターンで何度も東京に行く友達や、高い志を持ち資格勉強をする友達と共に過ごしているうちに自分のこの程度の努力量では、彼らに置いていかれるという焦りがありました。その友人とは留学中も連絡を取り合い進捗状況の報告などをしていました。何かに向かって本気で取り組んでいる仲間と出会えたことは、モチベーションを維持できた大きな要因の一つだと感じています。

〇毎日の勉強法

 私は人生において受験勉強をした経験がなかったので勉強方法を確立するのに一番苦労しました。試行錯誤しながら、問題集を何度も解き直し、間違えたところを教科書で確認し内容を理解していく方法に落ち着きました。また、「1日に◯時間勉強する」という固定的な目標を設けるのではなく、「常に時間があれば勉強する」という柔軟なスタイルを採用していました。目標時間を決めてしまうと、それを達成したことで満足してしまい、その日の学習に上限を設けてしまうと感じたためです。

〇英語のレベルはどれくらい必要なのか

 TOEIC815点、TOEFL553点、これが私の勉強開始時の英語力です。また、1年生の時にIESプログラムを受講しました。外大で英語の授業を受けて問題なくついていけている人なら少なくともUSCPA受験に必要な英語力はあると考えていいと思います。USCPAには、専門的な会計、税、監査用語などの単語が多く出てきてその度に暗記しないといけないので、英語がある程度読めれば既存の単語力はあまり関係ないと思います。また、USCPAの勉強をすることで英語力が伸びると思います。

〇会計の知識は大事

 英語力ももちろん大切ですが、個人的には既存の会計知識、会計への関心がそれ以上に大切であると考えています。私は外大で会計の授業を受けた後、簿記2級まで取得し会計基礎知識をつけました。数字が得意ではないので自分には会計が向いているとは正直感じなかったのですが最低限自分の会計への関心と資格の必要性を再確認できたので勉強に臨みました。

 USCPA合格までにはそれなりの時間、労力、費用を費やすことになると思いますので本当に自分の描く将来像にUSCPAが必要かどうかは考えるべきだと思います。また、会計の授業をとることで会計が自分の関心科目なのか、勉強していて苦になりすぎないかの適正を確認できると思います。

〇将来の仕事

 将来は米国で専攻していたFinanceとUSCPA資格に外大で培った英語力を掛け合わせて、グローバルに活躍できる財務・会計のスペシャリストになりたいと考えています。国内外の監査法人、日本の商社のコーポレート部門、金融機関などを検討しています。

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