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3回目のオープンキャンパスが開かれ、35度に迫る厳しい暑さの中、高校生や保護者ら約2200人が訪れました
2025年の3回目のオープンキャンパスが6月22日、中宮キャンパスと御殿山キャンパス・グローバルタウンで開かれました。この日は35度に迫る厳しい暑さになりましたが、高校生や保護者ら約2200人が訪れました。
【オープニング】
オープニングは、英国・リーズ大学に交換留学していた降旗真奈美さん(外国語学部英米語学科4年)がスピーチしました。

大学生活で物怖じせず挑戦しベストを尽くそうと努めてきたとして、「チャンスはみな平等に与えられている。そのチャンスをものにするかどうかは自分次第だ」という恩師にもらった言葉を紹介しました。中でも留学中は、「現地学生と共に社会学の授業を専攻し、授業ごとに予習や課題に手を抜かず行い、現地の学生と対等にディスカッションできるようになった」と振り返りました。そして、「すべては自分次第。受験も高校生活も悔いのないように、よく考え、全力で取り組んでください」とエールを送りました。
【外大生になってみよう/国際共生学部体験授業】

テポ教授が「日本の文化」をテーマにオールイングリッシュで講義しました。最初に「たとえば日本の文化にはどのようものがありますか」と質問すると、高校生から「アニメ」「お祭り」「すし」「着物」というような答えが返ってきました。
続いて、日本の宣伝のために制作された広告VTRを見て、「どのようなものが映し出されていましたか」と聞くと「花火」「富士山」「竹林」といった答えが上がりました。

テポ教授は「文化は氷山にたとえることができます。実際に見たり、聴いたり、味わったりできるものは文化という氷山の一角で全体の10%に過ぎません」と話します。そして水面下の90%に考え方や新年、価値観などがあり、水面上に出ている氷山のアタマの部分に影響を与えていることを示しました。
続いて「箸」「歌舞伎」「ボディー・ランゲージ」「パーソナル・スペース」など具体例を15件上げたうえで、「水面上の氷山にあると思われるものと、水面下にあると思われるものを分けてみてみましょう」と指示しました。
【外大生になってみよう/外国語学部国際日本学科体験授業】
「国際日本学科」の体験授業では、川光真二准教授が「日本語を説明してみよう」をテーマに講義しました。初めに、日本語の動詞や助詞の使い方を受講者と確認し、「授業では、言葉のルール(文法)を学び、そしてどのように説明するのかを学びます」と話しました。

実際に、「私”は”田中です」と「私”が”田中です」の助詞の使い方をめぐって、「どのように違いますか」「留学生にどのように使い分けや意味を説明しますか」と問い掛けました。「名前を全く知らず、初めて会う場合、〝田中〟は新しい情報です。新しい情報には〝は〟を使います」とし、「先生は名簿を持っていてそこに田中の名前が書いてある場合、〝田中〟は古い情報で〝私〟が新しい情報になります。この場合は〝が〟を使います」と説明しました。
また、日本語学・日本語教育を学ぶ意義について「日本語に関する基礎知識を身に付けることができる」「多文化共生の社会を築くために必要な知識と技能を身に付けることができる」「(日本語教員など)大学卒業後の選択肢が増える」の3点を挙げました。
【外大生になってみよう/外国語学部英語・デジタルコミュニケーション学科体験授業】
「英語・デジタルコミュニケーション学科」の体験授業では、金山典世教授が「アルゴリズムとは何か」をテーマにHello, World.で講義しました。
講義では、古代ギリシャの数学者アルキメデスやユークリッドの互除法が挙げられました。「2つの数の最大公約数を求める方法で、今日でも使われている代表的なアルゴリズムの一つです」と紹介しました。

この方法では、決まった手順を繰り返すことで答えにたどり着きます。84と35の最大公約数を求める際には、大きい数を小さい数で割り、その余りで次にまた割るということを繰り返します。実際に図で互助法について考えてみました。
複雑な問題であっても、順序立てた決まりに従って処理を行うことで、正しい解に導けるのがアルゴリズムです。「プログラミングを通してアルゴリズムを学ぶことで、手順を繰り返して正解を得る考え方の訓練になります。日常生活や仕事などさまざまなことに共通して使えるスキルを修得することができます」と話しました。
【「GLOBAL COMMONS 結 -YUI- 」見学ツアー】
御殿山キャンパス・グローバルタウンで留学生と外大生が「学・食・住」をともに過ごす「GLOBAL COMMONS 結 -YUI- 」の見学ツアーには、多くの高校生らが詰め掛けました。外大生のRA(レジデントアシスタント)が10~15人ずつを案内し、居室やコミュニティースペース、キッチンなどを紹介しました。

2022年秋から結に入居し、2023年春からRAを務める(1年間は海外留学で中断)外国語学部英米語学科4年の和田栞さんは「8月には結を出るので、今回が最後の見学ツアーになります」と言い、思い出の詰まった館内を案内しました。和田さんは「一方的な会話にならないように、高校生が気になっていそうなことをこちらから投げ掛けて話しました」と振り返っていました。