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留学生のマツシタ・ボンバ・アリサさんが京阪電鉄でグローバルインターンシップに取り組み、外国人観光客に向けた改善策を提案しました
カナダからの留学生のマツシタ・ボンバ・アリサさんが京阪電鉄でグローバルインターンシップに取り組み、外国人観光客に向けた改善策を提案、6月26日に同社幹部にプレゼンテーションしました。

アリサさんは6月11日から約2週間、「訪日外国人観光客が使いやすい京阪電車への改善」をテーマに、駅などで体験実習して課題を探りました。当初は半年間の予定だった留学を「日本語の授業が楽しい」と1年間に延長し、マーケティングやアクセシビリティ―に興味があったことから、「一番希望していた」という京阪電車でのインターンシップが実現しました。

アリサさんは、「外国人観光客が使いやすいサービスや駅づくり」「外国人観光客向けのポスター制作やマナー開発」を課題として調査しました。良かった点として、ホームによって改札口が異なる点を示した伏見稲荷駅の案内サインや、観光地アクセスなどの案内板を日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語で作成している点を挙げました。
そのうえでアリサさんは、実際に駅などで調べたこととともに、外国人観光客がよく利用している掲示板型の質問サイト「reddit」で京阪電車に関わる質問に着目するなどして、改善が求められる問題点を提示しました。
「案内図では自分が今どこにいるか分からない」「プレミアムカーが、京阪特急はすべて座席指定ではないかといった誤解を生んでいる」「改札口で駅員とコミュニケーションを取るのが難しい」などといった点を挙げました。

改善策として「ポスターを増やす」「見やすいところに貼る」「説明を追加する」「特徴を追加する」を示しました。案内図に「You are here」といったシールを現在地に貼ったり、エレベータボタンに英語表記のシールを追加で貼ったり、「その他の車両にはプレミアムカー券は必要ありません」と英語での説明を付け加えてプレミアムカーに関する誤解を解くなどのちょっとした工夫で、外国人観光客はとても助かると説明しました。
また、日本の乗車マナーが外国人観光客には十分に伝わっていないとして、「車内での飲食や電話は控える」「乗車する際には降車する乗客のために列を開けておく」などのマナーポスターを英語でさくせいしてはどうかと提案しました。
アリサさんは「外国人観光客を把握するためには日本人として考えていたら当たり前のことだと思ってしまい、外国人観光客が困っていることがわかりません。〝他人の靴を履く〟ということわざがあるように相手の立場に立って考えることが大切です」と話し「私の視点が役に立てばとてもうれしいです」と締めくくりました。

プレゼンテーションに続く質疑では、「車内放送の外国語放送はどうか?」「日本の乗車マナーで驚いたことはないか?」「外国人観光客にICカードの使い方を理解してもらえているのか?」といった質問が出ました。