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短大部の「私のブックレビュー'15」表彰式 最優秀作品の西口美優さんら10人に


▲谷本短大部学長から最優秀作品の表彰を受ける西口美優さん(左)

短期大学部の書評コンクール「知との出会い 私のブックレビュー'15)」の審査結果まとまり、7月22日の中宮キャンパス・谷本記念講堂で開かれたK.G.C.ベーシックスの全体授業の席で、最優秀作品に選ばれた2年生・西口美優さんの「自然を主人公に」に対して谷本榮子・短大部学長から表彰状と記念品が贈られた。同時に優秀作品3点、佳作6点の表彰も行われた。
最優秀賞の西口さんの作品は「リンゴが教えてくれたこと」(木村秋則著)についてまとめた。青森県のリンゴ農家が、農薬によって健康を害した家族を見て、不可能と言われたリンゴの自然栽培を11年の苦労と努力で成功した実話。著者は長年の苦難の中から自然を中心に据えた取り組みが大切だと知ったという。
 
ほとんど本を読むのは好きじゃないし、書くのも苦手という西口さんは「食べ物がタイトルにあったので」とこの本を選んだ。読み進むうちに引き込まれて、「雑草は抜かなければいけない」とか「農薬がないと虫が発生する」といった固定概念を一度振り払って、「違う角度から客観的に物事を見つめ直すことで、真実が見えてくることを教えられた。私たちもお互いを尊重することで共生しやすくなるのでは」とまとめた。

西口さんは、最優秀に選ばれたと聞いて「びっくりしました。書いているとき、そんなことなんて考えてもみませんでしたので」と語り、この機会で「本を読むのは楽しいと感じました」といい、就職が内定したので、「これからは人間関係に触れる本も読みたい」と話していた。


▲表彰はK.G.C.ベーシックス全体授業で一人ずつ行われた

書評コンクールは、短大生の日本語の読解力や文章作成力をアップさせるために行われている。これまでの2回は、1年生の夏休みの課題として書評に取り組んだ。3回目の今回は、さらに半年間、学習を重ねて2年生になる前の春休みの課題とした。教員や図書館学術情報センターの職員が厳選した104点の書物の中からそれぞれの学生が選び、書き上げた。900点を超す作品が集まり、教員、図書館職員の計8人が審査した。

▲表彰者(田中彩加さんは欠席)を前に講評を述べる谷本短大部学長(左端)

この日の表彰状を一人ひとり(佳作の田中彩加さんは欠席)に手渡した後、谷本短大部学長が講評。「たくさんの良い書評が出され、審査員の先生方も苦労されたと聞きました」としたうえで、「孔子と魯迅」という著作を引き合いに、その時代と文化や社会の関わりが優れた本を読むことで(自分で体験したように)理解できるようになると語り、「みなさんもこれから良い本を手にしていくことで、素晴らしい体験をしていってください」と励ました。
 
他の表彰者と作品次の通り(敬称略)。
 
【優秀作品】飯塚弘「芸術を偽造した天才」▽岡本栞奈「すべてはあなたの情熱から」▽松尾優「スウェーデンから学ぶ」
 
【佳作】岡田晶子「コミュニケーションって?」▽黒木柚里「『言葉』が教えてくれるもの」▽田中彩加「チャンスを生かせ!」▽辻美紗都「小さなきっかけ大きな夢」▽西本桜「自分を変える」▽森優雅「少しの意識が人々を救う」


優秀作品として表彰された松尾優、岡本栞奈、飯塚弘のみなさん(左から)


佳作の森優雅、西本桜、辻美紗都、黒木柚里、岡田晶子のみなさん(左から)

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