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概要

外大通信デジタルブック

[3] THE GAIDAI 2014年(平成26年)12月9日 第275号Gaidai News 現役教員の卒業生が後輩に体験を語る「ようこそ先輩・卒業生リレー講座」が11月8日、学研都市キャンパスで開かれた。大阪市立ビジネスフロンティア高校の松尾悦子さん(2014年国際言語学部卒)と大阪府豊中市立第九中学の森井あすかさん( 13年外国語学部英米語学科卒)が、教員採用試験に合格したばかりの4年生を中心に13人の学生に語りかけた。 松尾さんはフィンランド留学を生かした授業をしたいと理想に燃えていたが、理想と現実のギャップに直面。それでも、英語助手の外国人教諭とともに、英語の寸劇を上演するまでになり、やりがいと感じたという。「子どもたちが笑顔になる英語の授業をしたい」と抱負を述べた=写真。 一方、森井さんは、大学時代にやっていてよかったこととして、「留学」「ボランティア」「仲間との勉強会」の3つを挙げた。カナダへの語学留学は、英語で生活して自信がつき、経験を生徒に話すこともできる。ボランティアは、豊中市の小、中学校で発達障害や不登校の子どもたちの支援を行い、学ぶことが多かったと強調。また、教職をめざす仲間20人とつくった「PASS会」で面接練習や採用試験の勉強に励んだことを紹介した。 西村孝彦・英語国際学部教授は「日本の英語教育を変えるのだという気概でやってほしい。4月から教壇に立つ人は、授業展開をシミュレーションしておくことが大切」と話した。学研都市キャンパスで「ようこそ先輩」 特色あるカリキュラムに、アットホームな雰囲気の英語国際学部にぜひ――学研都市キャンパスで10月26日、今年最後のオープンキャンパスが開かれた。学研単独での開催は3度目。秋晴れの下、約300人が参加した。 参加者は学食ランチ無料体験をすませて、各会場へ。英語国際学部の説明会では、片山慶隆・准教授が2年次での原則全員が英語圏または中国圏へ1学期教 職めざして 本学の『研究論集』第100号記念号が発刊されたのを機に11月8日、中宮キャンパスのICCホールで、刊行記念連続講演会が開かれた。市民や教員、学生ら約100人が訪れ、秋にふさわしい「食と文化」をテーマにした研究者2人の語り口に引き込まれた。講師は佛教大学歴史学部歴史学科の川北稔教授と神戸大学大学院人文研究科の宮下規久朗教授。川北教授は『紅茶文化の裏表―国民文化史上のイギリスとアメリカ』と題し、イギリスとアメリカが紅茶の国とコーヒーの国に分かれた裏に隠された歴史を語った。宮下教授は『食と西洋美術』のテーマで、絵画に描かれた食べ物の意味を読み解いた。 〈研究論集第100号〉 10月発刊。ワインレッドの布製ハードカバーで題字、大学名は金箔押し。巻頭にあいさつ文と名誉教授9人の「随想」、本文に論文、研究ノートなどを収録。1956年2月創刊。年2回刊行している。 アメリカに紅茶文化は定着せず、コーヒーの国に――川北教授は、その理由を歴史的背景から説き起こした。入植を始めた当時のイギリス人にとって、アメリカは未開の土地だった。移民は、決して意気揚々と開拓者精神に満ちあふれたものではなかったという。メイフラワー号に乗ってアメリカに渡ったピルグリムファーザーズも、ほとんどは定住できずに帰国。アメリカへの移民の大半は、貧困層や死刑判決を受けた犯罪人、孤児らだった。彼らの夢はアメリカで成功し、イギリスの上流階級の真似ができるようになること。紅茶文化もその一つ。カップやソーサーなどの輸入も盛んになり、生活文化のイギリス化が浸透していった。 一方、イギリスではフランスとの戦争による財政難の解決策を植民地への課税強化に求めたが、印紙法はボイコットによって廃止され、課税対象はお茶しかなくなった。そこで、アメリカではお茶が敵になったのだという。 宮下教授はイタリア美術史専攻。美食家としても飽くなき関心を燃やす。西洋画には食事中の描画や食べ物をモチーフにした静物画が多く、日本や中国で食をテーマとした作品が極めて少ないのとは対照的。今回の講演は、これがなぜかということから始まった。 象徴的なのは、「最後の晩餐」。宮下教授によると、パンはキリストの体、ワインは血を表わすことで、食事が神聖な行事に結びついた。宗教的意味合いを持つ「絵画の食」の歴史は、16世紀末ごろまで続いたという。また、日本でも唯一、16世紀に狩野元信が描いた「酒飯論絵巻」に食事の光景が克明に描かれていることを紹介した。 西洋の静物画では、果物と海産物が食材の〝2大スター?。写真作品の例も挙げ、宮下教授は「食べ物を扱った作品から、芸術のあり方が見えてくる」と、絵画などを鑑賞する角度が重要な意味を持つことを示唆した。間の語学留学することを強調。3年次での取り組みとしては同キャンパスが精力的に進めている産学連携PBL(課題解決型授業)を解説した。 PBL会場では、今年の提携先のうち「大阪水上バス」担当の国際言語学部3年本田芙季子さんと施冴香さんの二人が「物事を道筋に沿って説明する能力が身に付く」とやりがいを語った。 ともに航空会社に内定した木下和泉さんと日吉由衣さん(いずれも国際言語学部4年)が担当した「エアラインへの道」は人気で、多くの出席者があった。東京・羽田空港でJALスカイの現役グランドスタッフ伊藤千晴さん(2008年卒)も別の教室で高校1年生も混じった参加者に話しかけた。 さらに英語と中国語の模擬授業、英語発音クリニック、留学経験者による相談=写真=なども繰り広げられた。「食と文化」で秋を満喫研究論集100号記念講演「紅茶文化の裏表」「食と西洋美術」川北 稔 氏宮下 規久朗 氏学研単独オープンキャンパス300人が参加 大阪府立交野高校の1、2年生17人が11月8日、中宮キャンパスICCで行われた「イングリッシュ・キャンプ」に参加し、将来の英語教員をめざす学生や海外からの留学生と「英語漬け」の一日を過ごした。 このイベントは今回で3回目。高橋直子教諭ら教員と本学の学生が共同で考案したプログラムに沿って、オールイングリッシュで進められた=写真上。まず留学生が考古学やカンフーなどについてプレゼンテーションを行い、人前で話すことのお手本を披露した。午後からは、高校生全員が1分間スピーチ。家族の話やお気に入りのアイドル、映画、読んだ本の感想などを話した。留学生らが審査した結果、濱田有美さんら3人が優秀者に選ばれ、引率した寺尾光弘教頭から賞状を受け取った。 また11月10日には、大阪府立能勢高校の1年生17人と外大の留学生がインターネット電話(スカイプ)でコミュニケーションした。「留学生に直接話しかけることで、生きた英語に触れたい」と、3年前から始まった。アメリカ出身の留学生ミッチ・グリシャン君、レイ・ミークさん、エド・ハンズ君の3人が「好きなスポーツは何ですか」などと話しかけ、高校生も「日本ではどこに行きましたか」と質問。お互い画面を見ながら有意義な交流を行った=写真下。 大阪・寝屋川市立第五中学校(松岡和仁校長)の1年生約200人全員が11月4日、中宮キャンパスを訪れ=写真=、外大生といっしょに授業を受けたり、海外留学生とコミュニケーションするなど、一日外大生を体験した。寝屋川市が、国から小中一貫教育の柱となる「英語教育特別推進地域(英語教育特区)」の認定を受けたことから、第五中学校も英語教育に力を注いでいる。 生徒たちは、ICCホールで外大の概要説明を受けたあとクラスごとに移動。松宮新吾教授の教室では大学生の間に座り、いっしょに通常の授業を受けた。アメリカで尊厳死宣言をして亡くなった女性について考える授業で、松宮教授が「大学の授業は、考えることから始まる。きょう学んだことを帰って家族の人とも話し合ってください」と話した。並松善秋教授の教室では、大学生が英語でダンスの振り付けを指導。はじめはバラバラだった踊りも最後に音楽に合わせると、「決まった」と皆でハイタッチ。 同校の英語担当教諭8人のうち6人が本学の卒業生。この日も、市川智夏子教諭(2004年、外国語学部英米語学科卒業)、森崎舞教諭( 09年、同)ら卒業生が引率した。 「今まで習った英語を使って留学生と話してみよう」―。大阪府教育委員会主催のイベント「学びングキャンパス@関西外大」が11月1日、外大祭が開かれている中宮キャンパスで行われ、枚方市など北河内地域の小学5、6年生66 人が参加した=写真。児童らは、ほぼ英語だけのやりとりでゲームや就業体験に挑戦した。 小学生が、空港の入国審査官、CA、ツアーガイド役になり、旅行者役の留学生に英語で対応した。入国審査では「どこの国から来ましたか」「何の目的で」と尋ね、ゆっくり答える留学生の「申告」内容をメモ。CA役は、機内食や飲み物の注文をとったり、トラベラーには、「どこの観光地に行きたいですか」などと英語で聞いた。 参加した小学生には、修了証と記念のパスポートが渡され、イベントを終えた。午前中とは見違えるほど積極的になった小学生は、自ら留学生にハイタッチを求め、別れを惜しんだ。 一方、枚方市と市内の6大学でつくる「学園都市ひらかた推進協議会」が主催するイベント「子ども大学探検隊」は10月18日、中宮キャンパスのICCで行われ、市内の小学4年?6年生60人が参加した。 学生の案内でキャンパス内を探検。国際交流センターやエアライン演習室などを、目を輝かせて見学した。「一日外大生」を楽しみました「英語漬け」&スカイプ交流高校生寝屋川五中の200人一緒に授業中学生「学びング」&「子ども大学探検隊」小学生