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概要

外大通信デジタルブック

[9] THE GAIDAI 2014年(平成26年)12月9日 第275号Global Outreachスペイン語圏 魅力いっぱい留学生×外大生 スポーツで交流 コミュニケーション学を学び始め、3カ月がたちました。大学の周辺は、山に囲まれ自然がいっぱいで勉強に集中できるだけでなく、ハイキングなどのアウトドアも楽しむことができます。授業以外では、3カ月間でいくつかのボランティアに参加しました。中でも全米で行われている「STOP HUNGERNOW」というボランティアが心に残っています。一定の量の野菜や米をグループで手分けして1つの袋に入れ、合計1万1448食を食料不足のアフリカの子たちへ送りました。なかなか自分の住む環境以外の社会問題に関して考えることが少ないため、それらを考える機会になるとともに自分の生活を見直す良い機会になりました。 留学して3カ月がたちましたが、様々な文化背景の人と接することで留学前に比べてすでに考え方に違いが出てきているような気がします。こんなことがありました。ある日、私が自分の可能性を否定した時、アメリカの友人から「やる前から無理と決めるのはだめだ」と言われ、今では「挑戦する前から無理と決めない」ということが私の目標の1つになっています。 留学生活は残り半年ですが、日本にいた頃のように自分自身の可能性に壁を作るのではなく”I can do it”と言い聞かせ、人一倍成長して帰国したいと思います。 学位留学で経営学を学んでいます。この大学は教授と学生の距離が近く、学生の参加型授業が基本となります。また、留学生やアジア人学生の割合も少ないため、授業では私が唯一の留学生またはアジア人ということになります。そのため、他の学生とは異なる視点でクラスに貢献できるのは大きな強みです。 授業以外にはイベントなどに多く参加して様々な経験を得るよう心がけています。11月15、16日には、International Leadership Conferenceという選ばれた学生がリーダーシップをテーマにノースカロライナ州の学生参加者と関係者に発表する会議に参加しました。私はこの会議で“Perceptions ofGender and Sexuality in Asia”というトピックをシンガポール人の友人と2人でプレゼンテーションしました。3つのプレゼンが同じ時間帯に行われたため誰か来てくれるだろうかと不安だったのですが、参加者の半分以上の約50人がプレゼンを見に来てくれ、参加者巻き込み型の活発なプレゼンにすることができました。日本ではまだこのような問題について関心が低いですが、プレゼンでは日本の政府の対応や様々な社会的弱者の声をいかに社会が拾っていくかなど、鋭い質問や意見をいただき、私自身とても良い勉強となりました。 現在、私が留学している場所は、日本から遠く約1万5000km離れた地球の反対側。バナナとトウモロコシの南米の大国「エクアドル」。そして、私が生活している首都キトは標高2900mの高地( 富士山約7合目)。留学当初は高山病にもなった。常に頭痛と吐き気との闘い。階段を上るだけで息が切れ、スポーツをするなど自殺行為に近い。しかし、今では4800m 級の山を登れるまでになった。ここに来て貴重な体験と言えば食文化。モルモットやウサギ、ターキー、緑のバナナ、白いトウモロコシ、緑のマンゴー、カカオの実、ポップコーン入りスープなど、まず日本の食卓には並ばないものばかり。 私は現在、言語コミュニケーション学部でスペイン語とエクアドル文化を学んでいる。クラスは、主にディスカッションやディベート中心。そして、「留学+α」として、インターンシップにも取り組んでいる。日本語教室で、元JICA で働いていた方々の指導の下、日本文化イベントクラブの設立企画担当をさせてもらっており、大使館や日本企業主催の日本文化イベントの補佐として準備を行っている。ここでの生活は毎日が新鮮で、私のダイアリーは書く内容に困ることはない。これからも「エクアドル」だけでしかできない経験をつんで、私だけの留学を実現していきたいと思う。 留学生と外大生がともに盛り上げるイベント「INFES(インターナショナル・フェスティバル)」が11月1日、中宮キャンパスで開かれた。留学生約70人を含むスタッフ約230人がテーマ「It’s smallworld」を体現していた。 中心になったのは、国際交流をめざす「芽ぢからプロジェクト」(リーダー・短期大学部2年寺崎智栄さん)の7人。「旅」「創」「魅」「食」「頂」の5つのセクションに分かれて、用意した企画を展開した。 国際交流センターのラウンジでは、アメリカ、南米などのブースを設け、留学生らがクイズや展示を通して各国を紹介したほか、テントではベトナムのフォーやスペインのトルティージャなど、世界の食を提供した。 円形ステージではソーラン節などのダンスを披露した後、「キング&クイーンコンテスト」。留学生と外大生のペア8 組16人が、クイズやパフォーマンスでアピール。観客の投票の結果、「ホール・ニュー・ワールド」をアカペラで歌ったライアン・プラシド・バレンシアノ君(米・パシフィック大学)と山口聖子さん(外国語学部英米語学科2年)のペアが優勝した。 「スポーツフェスティバル あす友フェスティバル」が10月4日、中宮・学生広場で開かれた。留学生100人を含む計170人が参加。留学生と外大生が共に汗を流して交流を深めた。 赤、黄、青、緑、ピンクの5チームに分かれ、昼食をはさんで5種目に挑戦。「しっぽとりゲーム」は、チームカラーと同じ色のテープを腰からつけ、自分の分を奪われないようにしながら、必死に追いかけていた。 「だるまさんがころんだ」やドッジボールなど熱戦を繰り広げた結果、ピンクチームが920点で優勝。また、フェスティバルを盛り上げた最優秀選手(MVP)に、留学生からオズボン・ジョン・レイリー君(米・ペンシルベニアインディアナ大学)、外大生から江原すみれさん(外国語学部英米語学科1年)がそれぞれ選ばれた。 スペイン語圏の魅力を伝えるイベント「Fiesta Latina( フィエスタ・ラティーナ)」が11月11日、中宮キャンパスで開かれた。Fiesta Latinaとは、日本語で「ラテンのお祭り」という意味。スペイン語を話す、ラテンアメリカとスペインからの留学生6人と日本人学生約30人が交流を図った。 スペイン語学科3 年の村上鈴華さんらが企画。留学生が自分の国をアピール。アルゼンチンからの留学生は「アルゼンチンでは、集合時間は守らないのが当たり前。1時間から1時間半遅れて到着しても問題ない」などと発表した=写真。英米語学科2 年の松尾幸一君は、「初めてスペイン語圏の文化を知って、世界は広いと思った。異文化理解のためにも様々な文化を知りたい」と感想を語っていた。世界を体現 INFES あす友フェスティバル南米を紹介するブースキング&クイーンコンテストで優勝したペア笑顔でフィナーレしっぽとりゲームだるまさんがころんだ 秋派遣留学生たちが留学先の大学で学び始めて3カ月が過ぎた。3人の留学生から、留学先での奮闘ぶりをうかがわせる報告が届いた。留学先で奮闘中 勉学・ボランティア・イベントアメリカ・イーロン大学芦 田 理 沙さん英語キャリア学部3 年エクアドル・エクアドルカトリック大学高 見 和 宏君外国語学部スペイン語学科3 年アメリカ・ウィーバー州立大学森 下 梢さん外国語学部英米語学科3 年プレゼンで発表高山病で苦しむも「留学+α」無理と決めず挑戦11 月のイベントで発表する芦田さん先住民の生活を体験する高見君アフリカへ送る食料を袋詰めする森下さん(手前右端)