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概要

外大通信デジタルブック

THE GAIDAI 2015年(平成27年)4月1日第277号[14]Gaidai News関西外大の最新ニュースはホームページにも掲載していますhttp://www.kansaigaidai.ac.jp/アメリカ文学、とりわけナサニエル・ホーソーン研究で知られる。『恐怖の自画像――ホーソーンと「許されざる罪」』、『クルマが語る人間模様――二十世紀アメリカ古典小説再訪』など多数の研究業績がある。きわめて教育熱心で、学生からの信頼が厚い。本学の「FD授業実践研究フォーラム」で研究発表したり、「FD教員研修会」で講師を務めたりするなど、FD活動の発展に貢献している。論集委員会委員長を務め、昨年9月に『研究論集』100号記念号を発行した。丹羽教授の話「受賞は本当に驚きました。文学は即効薬ではありません。すぐに日常の役に立つわけではありませんが、英語で書かれた文学に接することで英語の底力は確実に向上します。人生の指針ともなり得ます。学生たちがフィッツジェラルドやサリンジャーの文学に接しているのは、うれしい」英語国際学部・国際言語学部において、PBL(課題解決型授業)の基本的なスタイルを確立するなど、その充実に主導的な役割を果たしている。体験型の授業を通し、企業、行政、地域などと連携し、現場が抱える課題や問題に対し、学生ならではの分析やアイデアを展開させ、解決策の提案と同時に、就業力の育成を目指している。学生による「授業評価」が高く、熱心に学生指導をしている。両学部のキャリアセンター所長をつとめ、学生の就職活動を強力に支援している。中野教授の話「まさに青天の霹靂の受賞に驚きました。未踏の荒野に線路を敷き、電車を決め、ダイヤを編成してきたような感じですが、すべて一緒に携わっていただいた先生、皆さん方のおかげです。3年を終え、当初に比べクラス数、参加学生数は拡大しましたが、今後も共に頑張ろうと思います」スペイン、ラテンアメリカ文学研究で知られ、『スペイン内戦とガルシア・ロルカ』(共著)、『現代スペイン読本』(共著)をはじめとして、研究業績は数多い。きわめて教育熱心で、授業評価も高く、学生からの信頼が厚い。長年にわたり本学スペイン語教育に尽力するとともに、FD委員として、FD活動の中核を担い、その発展にも貢献している。外国語学部の教務部長として、同学部のカリキュラム改訂や教員・学生双方の授業の充実に力を注いでいる。井尻教授の話「バルガス・リョサやセルバンテスらの文学を地道にやってきましたが、賞は想像もしていませんでした。来年はセルバンテス没後400年。作品翻訳を手がけていますが、多くの方々に、スペイン語圏の文学に親しんでいただけるのは喜びです。今後もじっくりと取り組んでいきます」国際文化研究所主催の「第1回IRI言語・文化研究フォーラム」が2月20日、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーション・センター(ICC)で開かれた。ICCホールでの開会式に続いて3教室に分かれ、21件の研究発表が行われた。発表終了後には、ICCホールで、歌謡研究の第一人者である真鍋昌弘・本学名誉教授が記念講演を行った。フォーラムは同研究所が2014年度から始めた新しい企画の一つ。研究発表では、「韓国保護国化過程とチュニジア」(片山慶隆・英語国際学部准教授)、「セールストークの会話分析」(川島理恵・短期大学部講師)、「日常言語の創造的意味拡張」(久保田美佳・中宮キャンパス非常勤講師)、「認識的モダリティと証拠的モダリティの間」(澤田治美・外国語学部教授)、「教職課程履修生が抱える学習不安・実習不安にかかわる研究」(原めぐみ・短期大学部講師、松宮新吾・英語キャリア学部教授)、「国際的な感覚をはぐくむために初等教育段階では何が求められるか」(岡澤潤次・英語キャリア学部教授、角野茂樹・同、森田健宏・同准教授)など、本学教員35人が国際関係、言語学、教員養成を始めとする様々な分野の研究成果を発表し、活発な質疑応答もあった。真鍋名誉教授=写真=の記念講演のテーマは「東アジアにおける歌謡文化―『日本風土記』所蔵「山歌」の伝承―」。1592年に中国で刊行された日本の事情書『全浙兵制考附日本風土記』に収められた12首の山歌が、当時の日本の流行歌謡であると紹介。そのうちの2首が南九州・薩摩藩(鹿児島県)で「士踊歌」として伝承されてきたことを突き止めた真鍋名誉教授は「中国・明から来た客人が武士の宴席で歌われたものを書き留めて持ち帰ったものと思われる。日本の口承の歌が文字化され、海を越えて伝搬したことを示しており、とても興味深い」と語った。国文研の新企画2014年度のベストティーチャー賞は、丹羽隆昭・英語キャリア学部教授、中野誠・英語国際学部教授、井尻直志・外国語学部教授の3人に決まり、3月7日に中宮キャンパス谷本記念講堂で開かれた学位記授与式の席上で谷本榮子理事長から賞状などが贈られた。名誉会長谷本榮子(学校法人関西外国語大学理事長)名誉副会長谷本義高(関西外国語大学学長)会廣長本和司(昭和51年外国語学部卒)副会長清水正廣(昭和46年外国語学部卒)宗吉勝正(昭和46年短期大学卒)有本昌剛(昭和56年外国語学部卒)藤木英幸(昭和58年外国語学部卒)阿江九美子(平成7年大学院博士課程前期修了)前田英樹(平成4年外国語学部卒)幹事長遠藤幸治(昭和54年外国語学部卒)会計監査稲増哲(昭和61年外国語学部卒)稲本敏之(平成5年外国語学部卒)顧安問岡重人(昭和48年外国語学部卒)新庄哲三(昭和48年外国語学部卒)科研プログラム(基盤研究B「モダリティに関する意味論的・語用論的研究」)の研究活動の一つである「科学研究費補助金による国際モダリティワークショップ」が2月23、24の両日、中宮キャンパスで開催された。今回のワークショップでは、まずLars Larm准教授(スウェーデン・ルンド大学)が、日本語「べきだ」の文法的・意味的特徴を実証的に明らかにされた=写真。本科研プログラム代表者の澤田治美教授(本学・外国語学部)は、英語存在構文の特異性を日本語との比較の中で検証された。続いて、6件の研究発表が行われ、スペイン語の接続法、日本語・英語の指示詞や副詞、英語条件文等の特徴が多角的観点から議論された。本科研プログラムの研究活動として行われるワークショップは今回で最終回となった。7回にわたって行われたワークショップは今後の研究の基盤となる実り多きものとなった。ご参加、ご支援いただいた皆様に心から感謝を申し上げたい。(英語国際学部長友俊一郎准教授)同窓会新役員一覧(4月1日付)同賞は、本学の故谷本貞人総長の遺志をもとに2010年度に創設された。教育・研究における顕著な功績、日常的に優れた授業実践や学生指導、FD活動や学会の役員をはじめとした学内、学外での諸活動の評価が高いなど、著しい業績を挙げた教員に対して贈られる。年1回の選考で、今年度で5回目。受賞理由次の通り。初のIRI言語・文化研究フォーラム開催本学の教員が成果を発表多分野から21件教室では多岐にわたる発表が行われた記念の盾を手に丹羽、中野、井尻各教授(右から)真鍋名誉教授が記念講演国際モダリティWSも丹羽隆昭教授アメリカ文学を研究中野誠教授PBLに道筋つける井尻直志教授スペイン語教育に力ベストティーチャー賞2014BestTeacher2014丹羽、中野、井尻3教授に学位記授与式上で贈る