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概要

外大通信デジタルブック

[3] THE GAIDAI 2015年(平成27年)10月9日 第280号Gaidai News 秋晴れの9月20日、第7回オープンキャンパスが中宮、学研都市両キャンパスで行われた。高校生や保護者ら約2900人が来学、うち約450人が学研都市キャンパスへ足を伸ばした。中宮では、海外からの留学生がオープニングセレモニーの資料配布からキャンパスツアーの案内役まで、様々なシーンで大活躍。高校生たちとの会話も弾んだ。 中宮・谷本記念講堂でのオープニングセレモニーでは、英語キャリア学部4年の田中理紗子さんがスウェーデンのヨンショーピン大学へ専門留学した体験から、「留学中に2つの大切なことを学んだ。まず、自分に自信を持つこと。そして、どんな状況でも可能性は無限大だと信じることです」と話した。引き続き、中宮では各教室やラウンジで体験授業や個別相談などが行われた。 1号館のエアライン演習室では、「本学OGの現役CA(客室乗務員)と話そう!」。本学卒業生で日本航空国際線CAの越智珠望さん(2012年外国語学部英米語学科卒)と水谷茜さん( 13年同)が、CAへの夢を描く高校生らの「英語を使う機会は多いですか」「CAには資格があるのですか?」といった質問に丁寧に答えていた=写真。 7号館の教室では、今回が初登場の「短大生と話そう」。15人の短大生が語学留学や編入学試験の体験談などを語り、受験生や保護者に短大部の魅力を紹介した。また、厚生北館横の円形ステージでは9月のオープンキャンパスならではのクラブ紹介。学研のフラダンスサークルや中宮のフラメンコ部「アンダ・ハレオ」などが次々と登場して、拍手を浴びた。 学研都市キャンパスの「在学生による個別相談コーナー」では、英語国際学部の学生や留学経験者が、「先輩たちの生の声を聞きたい」という高校生に体験談を披露。体験授業ではL.エドワーズ准教授が出身地の米ワシントン州についてわかりやすい英語で紹介。参加者も初対面の2人が1組になって自己紹介し合ったり、簡単な会話を交わしたりして、英語と親しむ時間を過ごした。 夏休み中に行われた3回のオープンキャンパスも盛況だった。7月25、26両日の第4回、第5回には、前年を上回る計約5500人が参加。学研都市キャンパス単独の第6回は8月22日に行われ、813人が来学した。 学研単独の第6回の入試説明会では、入試広報企画部の甲斐博識主任が11月の公募制推薦入試に絞ってアドバイス。英語国際学部の説明会では長友俊一郎准教授が「語学力と異文化理解力、国際理解力を身に付け、社会で即戦力となる人材を育成します」と話した。 また、シンガポール航空のCAに内定した国際言語学部4年の溝手ゆかりさんは中国・上海への短期留学とアイルランドへの私費留学の体験談を披露し、高校生たちを励ました。 英語国際学部の?衛衛教授が9月22日、中国の政府系シンクタンク・中国社会科学院の大学院特任教授に任命された。任期は3年間。?教授は「夏休みや春休みを利用して、フォーラムなどに積極的に参加し、両国の学術交流に尽くしたい」と話している。 ?教授は、北京の中国社会科学院で黄暁勇・大学院長から特任教授の招聘状を受け取った=写真=後、大学院生ら100人余りを前に、「若者を通して見た日本文化」と題して講演。日中両国の国民性の違いや日本文化、本学の学生会の活動を通して見た日本の若者の特性などについて話した。 講演後の質疑応答では、安全保障関連法、尖閣諸島、南シナ海問題などについて質問が相次ぎ、予定の10分を大幅に超える40分に及んだといい、?教授は「昨今の日中関係を反映し、中国の若者の間で日本に対する関心が高まっているようだ」といっていた。 ?教授は北京語言大学卒業後、大阪外国語大学大学院修士課程修了。愛知大学講師などを経て現職。現在、北京語言大、北方工業大、浙江越秀外国語学院大の各客員教授。 リクルート社が高校3年生を対象に行った「進学ブランド力調査2015」の結果がまとまり、同社の「リクルートカレッジマネジメント」誌194号に掲載された。それによると、本学の関西エリアの「志願度」は前年と同じ12位、文系女子では、前年の5位から4位に上昇した。また、「知名度」も関西全体で前年と同じ19位、文系では、男子16位(前年19位、カッコ内は以下同様)、女子14位(13位)だった。 調査は、関西、関東、東海の3エリアの高校3年生7万4000人に調査票を郵送して回答してもらった。関西エリア(2府4県)の対象大学は、地区内145校と地区外110校の計255校で、2994件の回答があった。 大学のイメージでは、本学は、「国際的なセンスが身につく」が、関西で前年に引き続き、全体、女子とも1位、男子は6位(3位)だった。同項目は、東海で全体6位(同)、関東で全体15位と、他地区でも高い順位となった。 今回は、「教育方針・カリキュラムが魅力的である」が、関西全体で8位( 20位)につけ、女子では京都大、神戸大に次ぐ3位( 13位)と躍進したのが目立った。また、「教養が身につく」も関西全体で7位( 86位)、女子で4位( 91位)と大きく順位を上げ、教育の中身についても肯定的に受け止められていることをうかがわせた。 中学生が1泊2日で英語を使う楽しさを体感する「大阪中学生サマー・セミナー」が8月10、11の両日、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーション・センター(ICC)で行われた。大阪府内から応募があった約500人の中から選ばれた28人が参加した。 初日の入所式で、教職をめざす本学の学生30人が指導役になって、「今からは日本語は禁止。会話はすべて英語です」と宣言。松宮新吾・英語キャリア学部教授がセミナーでの約束をやさしく解説した。 参加者たちは5グループに分かれ、5つの教室を移動しながら課題に取り組んだ。「Negotiation」の教室では、米国人留学生ら2人へのインタビューを行い、好きな食べ物などを聞き出した=写真。 「Tongue」の教室では、「P」で始まる単語ばかりを集めた英文をいかに速く読めるかに挑戦。学生が抑揚をつけた読み方のコツを教えた。 2 日目は、「What makes yourEnglish Brain(英語脳を作るのは何か)」のテーマでプレゼンテーション。あるグループは、「英語を学ぶことがおもしろければ、もっと学びたくなる」との仮説を立て、リズムをとりながらの歌やダンスを取り入れた学習法を提案した。 退所式では、全員が英語で感想を述べた。大東市立南郷中3年本田葵さんは「以前より、英語が少しずつ理解できるようになり、うれしかった」と話した。楽しく英語を中学生サマーセミナー夏休みにも3回実施秋晴れのオープンキャンパス大盛況920?衛衛教授中国社会科学院大学院特任教授にリクルートブランド力調査志願度(関西)12位 モダリティ研究会の研究活動の一つ「国際モダリティワークショップ」が8月27?28日、中宮キャンパスで開かれた=写真。スウェーデン・ルンド大学のLars Larm 准教授は、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語、英語などの動詞の遠隔形/過去形と主観性との関わりを明らかにした。澤田治美教授(本学・外国語学部)は、seem とlikelyの補部が表す時間やそれらの表現に関連する話し手の外界認識の在り方を検証。和佐敦子教授(同)は真偽判断を表すスペイン語の副詞を文法的・意味的観点から分析・分類した。 その他、英語の法助動詞、日本語の尺度表現、親族用語などに関して6 件の研究発表があり、活発に質疑応答。第一線の研究者の発表・議論を通し、モダリティ表現の豊かさや深さに触れることができた。(英語国際学部・長友俊一郎准教授) 大学院で、初の修士論文中間発表が7月23日、中宮キャンパス7号館で行われた=写真。博士前期課程2年生の6人が大学院生、指導教員のほか学部生も含め約60人の聴衆に、これまでの研究成果を披露した。発表者の内訳は、英語学専攻が1人、言語文化専攻がいずれも留学生の5人。 発表に先立って、大庭幸男・大学院外国語学研究科長(外国語学部教授)があいさつし、この発表会について「初めての試みで、前期課程の2年生が必ず発表することになっている」と紹介。研究倫理にも触れ、発表や論文作成に不正行為は許されず、適切に収集したデータと独自の立論による研究成果をまとめるよう注意喚起した。 発表時間は1人25分、質疑応答の時間も設けた。中間発表のため、内容はどれも粗削りではあったが、独自性を出そうという努力が目に付いた。しかし、研究指導教員からは、論文作成の姿勢を批判されたり、研究の方向性を問われたり、厳しい指摘が相次いだ。 発表終了後のまとめで、大庭研究科長が論文作成の留意点について、▽先行研究の見極め▽そこから浮かぶ問題点▽それを解決するための提案・仮説▽その検証▽成り立つ予測――の5点を挙げた。さらに、「発表の機会を経験したことで、ばく然と考えていたことが、大きなステップとなって前進したはず。十分検討し、立派な論文に仕上げてほしい」と述べた。モダリティワークショップ初の修論中間発表院前期6人が発表