ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

外大通信デジタルブック

THE GAIDAI 2015年(平成27年)10月9日 第280号[ 4]関西外大の最新ニュースはホームページにも掲載しています http://www.kansaigaidai.ac.jp/ Gaidai News 体育会主催のフレッシュマンキャンプは、8月17日?19日、鳥取県・大山で行い、133人が参加しました=写真。 大学生としての自覚を持ち、あいさつ、返事、時間厳守という当たり前のことをすることを目的とした合宿です。 初日のイベントの仲間結成では、まだ知り合って間も無い関係をアイスブレイクできるレクリエーションを行いました。これを機にぐっと参加者同士の仲が深まりました。 大山登山では、大きな段差では、手をとりあい、励まし合うなど、仲間と協力し合う必要性、重要性を自覚しました。 最後のイベントが飯盒炊さんです。同じ具材を使っていても各班で味は異なります。色んな味があるように色んな考え方があり、人がいます。このことを強く学びました。 大山で学んだ経験を生かして、これから部活動に打ち込み、素晴らしい結果を残してもらいたいと思います。(第46代体育会本部企画 千村瑠菜) 2年ぶりに復活した文化会本部主催のフレッシュマンキャンプは8月28、29の両日、兵庫県・ハチ高原で行いました。1年生約40人と、上級生約20人が参加しました=写真。 このキャンプは、イベントを通して新入生にクラブの垣根を超えて友人を作ってもらうとともに、研修会を開いて文化会という組織について学んでもらい、組織に所属しているという自覚を持たせることが目的です。 文化会研修会では、文化会について詳しく学びました。昼食直後ということで多少の不安はありましたが、皆熱心に話を聞いており、文化会に関する知識を深めることができました。 各イベントは交流をメインとしており、特にウォークラリーでは参加者が一致団結してゲームに挑む姿を見ることができ、このキャンプを復活させて良かったと心から思いました。この2日間で参加者が大きく成長してくれたことを非常に喜ばしく思います。(第41代文化会本部広報 秋山恵) 訪れたのは、まずインドネシア。2年生だった昨年8月に2週間。ここで、もっと本格的に各地を回ってみたいと感じ、今年2月から約40日間、インドを皮切りに、ネパール、バングラデシュ、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジアを一気に回った。 インド首都ニューデリー。めざましい経済成長で立派なビル群が並ぶが、一歩路地に入れば、少年2人が物乞いの手を差し出してきた。一人は10歳ほど。もう一人はさらに幼かった。デリーの南東約800㌔のバラナシでは、立てないのか地面に仰向けになったまま、往来を進む人を見つけては懸命に体を左右に動かし「何かくれ」と訴える男性も見た。 多くの町で、路上生活者にもひんぱんに遭遇した。片腕の小学生や盲目の老人にも出会った。「マニー(お金がほしい)」「チョコ(レートをおくれ)」などと迫ってきた。 足早に過ぎ去ろうとして目にしたその表情。悲しみ、困惑など思い詰めたような感情が出ていて、「真正面には見ることができなかった」と思い返す。 この旅を思い立った理由の一つが、物を乞う人たちの存在だった。同情はできても、一人ではどうしようもない現実。無力感の中でどうしたらいいかという思いは深くなっていく。 恵まれない人々のことを知るようになったのは米のマイケル・ジャクソンの影響だった。中学のときに、その音楽に魅せられた。同時に大スターとして活躍する一方、貧困に対する国際支援に力を注ぐ姿を見て、目を開かれた。外大を志望する動機になった。 2年生の秋、専門留学をするかどうか迫られた。最初のインドネシア行きはその気持ちが揺れていた時だった。じっと考えて、貧困探訪旅行を選んだ。 この経験を高校や中学で講演もさせてもらっている。「僕の夢は世界中の人々が今より1.1倍幸せになること。貧困について学ぶ旅が自分にとっての〝留学?。経済的に苦しむ人々にもっと目を向けないと」と話している。 自分の目で世界の貧困の様子を確かめたい――。英語キャリア学部3年の平松啓太君は、リュック一つで2度にわたり、アジアの計8カ国を実地探訪。「もっと地に足をつけて学ぶため、次はアフリカにも」と語っている。■2■3■4■5■6■7■8■1■1 インド■2 ネパール■3 バングラデシュ■4 タイ■5 ラオス■6 ベトナム■7 カンボジア■8 インドネシア平松君が訪れた国結束強めた夏 フレッシュマンキャンプアジア8カ国 貧困学ぶ旅立派なビル群 路地入れば物乞いの手インド・デリー南東 バラナシの寺で子どもと写真に収まる平松君(左端)マイケル・ジャクソンから影響 障害を持つ外国語学部英米語学科4年片岡さくらさん( 24)が9月5日の学位記授与式に臨み、1年半遅れて念願の卒業を果たした=写真。 片岡さんは、生まれつきの脳性マヒ。何事にも挑戦する性格で、大阪府立泉北高校時代はブラスバンドに取り組んだという。英語が好きで本学に入学。中宮キャンパスの近くに下宿し、車いすで通学した。成績も良く、2年生の夏にはオーストラリアのフリンダーズ大学に留学した。 4年生のときに脳腫瘍の手術を受けたが、術後の経過が思わしくなく、体調が悪化。卒業に必要な単位をわずかに残し、いったん退学した。 しかし、卒業への思いを断ちがたく、再入学。父親の義貴さん( 45)ら家族が堺市内の自宅から大学まで送り迎えして応援した。 式終了後に学位記を受け取った片岡さんは、感無量の様子で言葉少なだったが、卒業できるよう支援した学生部の大路規課長にあてた手紙で「外大ですごした日々はかけがえのない宝物です」などと感謝を伝えた。 式には両親と祖父母も出席。義貴さんは「本人も喜んでいると思います」と目を潤ませていた。中宮体育会・大山仲間と協力する必要性自覚ウォークラリーで一致団結中宮文化会・ハチ高原英語キャリア学部3 年 平松啓太君「外大ですごした日々は宝物です」外国語学部英米語学科片岡さくらさん障害乗り越え卒業 短期大学部「ベーシックスC」の7月22日の全体授業では、書評コンクール「知との出会い 私のブックレビュー’15」の審査結果が発表された。最優秀作品に選ばれた2年生・西口美優さんの「自然を主人公に」に対して谷本榮子・短大部学長から表彰状と記念品が贈られた=写真。同時に優秀作品3点、佳作6点の表彰も行われた。 最優秀賞の西口さんの作品は「リンゴが教えてくれたこと」(木村秋則著)についてまとめた。青森県のリンゴ農家が、農薬によって健康を害した家族を見て、不可能と言われたリンゴの自然栽培を11年の苦労と努力で成功した実話。著者は長年の苦難の中から自然を中心に据えた取り組みが大切だと知ったという。 西口さんは「食べ物がタイトルにあったので」と、この本を選んだ。読み進むうちに引き込まれて「雑草は抜かなければいけない」とか「農薬がないと虫が発生する」といった固定概念を一度振り払って、「違う角度から客観的に物事を見つめ直すことで、真実が見えてくることを教えられた。私たちもお互いを尊重することで共生しやすくなるのでは」とまとめた。 他の表彰者と作品は次の通り(敬称略)。 【優秀作品】飯塚弘「芸術を偽造した天才」▽岡本栞奈「すべてはあなたの情熱から」▽松尾優「スウェーデンから学ぶ」 【佳作】岡田晶子「コミュニケーションって?」▽黒木柚里「『言葉』が教えてくれるもの」▽田中彩加「チャンスを生かせ!」▽辻美紗都「小さなきっかけ大きな夢」▽西本桜「自分を変える」▽森優雅「少しの意識が人々を救う」短大書評コン最優秀作品に西口さん