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概要

外大通信デジタルブック

[3]THE GAIDAI 2016年(平成28年)4月1日第283号Gaidai News2015年度のベストティーチャー賞は、橋本功・外国語学部教授、山本泰明・英語キャリア学部准教授、外国語学部学修コーディネーション・コミッティ(町田哲司教授ら6人)の2人と1グループに決まり、3月12日、中宮キャンパスの谷本記念講堂で開かれた学位記授与式で谷本榮子理事長から賞状などが贈られた。同賞は、教育・研究における顕著な功績、優れた授業実践や熱心な学生指導、学内・学外での諸活動の評価が高いなど、著しい業績を上げた教員に対して贈られる。年1回の選考で6回目。受賞理由は次の通り。英語学、特に英訳聖書におけるヘブライ語法に関する研究で著名。「英語史入門」「聖書の英語とヘブライ語法」など多数の研究業績がある。授業評価が高く、学生の信頼を得ている。12年度から図書館学術情報センター長を務め、図書館運営体制を改革。「ラーニング・コモンズ」開設に向け、中心的役割を果たすとともに、科研費の申請数を増加させ、研究活動の活性化に貢献した。橋本教授の話「旧約聖書原典の表現が翻案され、英語の諺になったプロセスや新聞・雑誌でどのように変化しているのかを調査しています。聖書とは全く関係がないと思われる表現も、古代オリエントの文化に遡る場合があります」FD委員会委員として、授業実践研究を発表するなど、FD活動に大きく貢献している。きわめて教育熱心で、学生からの信頼が厚い。駅伝の優れた指導は特筆に値する。本学女子駅伝部は15年10月の全日本大学女子駅伝対校選手権と12月の全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)でともに13位と大健闘した。山本准教授の話「たいへん光栄です。日頃、私と一緒に学んでいる学生たち、サポートして下さる教職員の皆様に感謝いたします。私が担当している授業、部活動は、本学の専門教育分野からみると傍流になりますが、学生の全人間的な成長を促す大学教育の一助になれるよう、今後も一層頑張ります」「海外留学生グローバル・インターンシップ」を担当し、日本企業との連携を進めているS・ザーカー外国語学部教授が、在日米国商工会議所(ACCJ)の関西地区担当副会頭に就任した。任期は2017年12月31日まで2年間。ACCJのホームページによると、ACCJは1948年設立。東京、大阪、名古屋に拠点を置き、会員数は40数カ国約1000社に属する約3000人という。ザーカー教授の話この4年間、ACCJのメンバーとして渉外委員会に所属し、ビジネス・プログラム委員会では委員長も務めました。今後は副会頭として、関西地区のビジネスのさらなる活性化に貢献しつつ、メンバー企業への本学PRに努めたいと考えています。統一シラバスを策定し、コーディネーションの強化を通じ授業内容の均一化を図った。選定したテキストの活用方法や担当教員間の情報共有を徹底して授業の質を保証、学生の英語力向上に貢献した。コア必修科目の学期末試験を改革し、客観的な成績評価を可能にした。コミッティは、町田教授のほか、小谷克則、玉井久之、松本恵美各教授、田代直也、朴育美両准教授。町田教授の話「英米語学科のコア必修科目を中心に、教育の質保証を目指して取り組んできた2年間の活動が評価され、この度はこのような名誉ある賞をいただくことになりました。メンバー全員大変嬉しく思うとともに、責任の重さを、これまで以上に痛感してもおります」国際文化研究所主催の第2回IRI言語・文化研究フォーラムが2月19日、中宮キャンパスのインターナショナル・コミュニケーション・センター(ICC)で開かれた。ICCホールでの開会式に続いて、4教室に分かれ本学教員や大学院生が計22件の研究発表を行った。記念講演は公開講座としてICCホールで行われ、市民や学生ら約80人が参加。高岡市万葉歴史館館長で奈良女子大学名誉教授の坂本信幸さんが「万葉集の魅力」をテーマに語った=写真。万葉集は、全20巻約4500首からなる歌集で、坂本さんは「推古朝以前の作品は後の時代の人が仮託したもので、舒明天皇の即位(629年)以後約130年間が実質上の万葉時代」と説明した。その内容は、「三大部立」の「雑歌」「相聞」「挽歌」に分類される。坂本さんは「万葉集の作者層は、天皇から農民まで幅広い。これは世界的にも珍しい」と話した。また、すべて漢字で書かれており、平安期に入ると読まれなくなる時期もあったが、「村上天皇が、片仮名のルビのような訓点を付けさせた」と10世紀半ばに読むことが復活した経緯を説明した。秀歌として、自身がゲスト出演したNHK特集番組「万葉集への招待」(2009年1月1日放映)の映像を流し、番組で紹介した万葉歌ベスト10を解説。1位は額田王のあかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振るこの歌に対して、大海人皇子が紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に我恋ひめやもと答えている。意見が分かれるこの歌の解釈について、坂本さんは「紫は色ではなく紫草という白い花の植物と考えるべきで、恋の苦悩を表現した歌と解釈するのが妥当」と語った。さらに、「万葉集に載っている歌を読む以外に、自分で歌を詠む、見る、書く、名筆を臨書する、絵に描く、歌い、曲を付ける、故地を訪ねる、景観を写す、古代衣装を着る、味わうなど、万葉集には様々な楽しみ方がある」と、多角的なアプローチの仕方を紹介して講演を締めくくった。研究発表は語学分野だけでなく、国際関係論や人類学を専攻する教員らが、研究内容の一端を約40分間ずつ報告。ネイティブ8人を含む教員34人のほか、博士後期課程の大学院生2人も発表した。ザーカー教授副会頭に在日米国商工会議所ケネディ駐日大使(前列中央)とACCJ役員。大使の左隣がザーカー教授記念の盾を手にする(右から)橋本教授、山本准教授、町田教授ベストティーチャー賞2015橋本功山本泰明外国語学部外国語学部教授英語キャリア学部准教授学修コーディネーション・コミッティ(C. C.)学位記授与式で贈呈聖書のヘブライ語法橋本功教授女子駅伝部を指導山本泰明准教授統一シラバスを策定外国語学部学修C.C.IRI言語・文化研究フォーラム万葉集テーマに坂本信幸氏講演研究発表は22件ぶだて平成28年度(2016年度)の公立学校教員採用選考テストの最終合格者は教職教育センターの集計で169人(延べ人数)と、過去最多になった。内訳は、現役4年生の新卒生が51人、卒業生で教員免許取得のため科目を履修している科目等履修生が10人、科目等履修生を除く既卒生が108人。校種別では、小学校29人、小・中学校1人、中学校76人、中・高校18人、高校45人。自治体別では、大阪府63人、千葉県・千葉市14人、奈良県10人、広島県・広島市8人、和歌山県7人、大阪市6人、兵庫県、堺市各5人の順に多かった。最多の169人合格大阪府63人教員採用選考テスト