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概要

外大通信デジタルブック

[11] THE GAIDAI 2016年(平成28年)6月1日 第284号Career Development 「夏期インターンシップ説明会」が、中宮キャンパスで5月9、10、11日、学研都市では同10、11、12の各3日間開かれ、インターンシップ(就業体験)の必要性、学校推薦などの種別、応募方法など基礎知識について説明があった。また、今年の春休みに国内外のインターンシップに参加した学生が体験談を報告した=写真㊤。中宮、学研都市の両会場とも連日、椅子席が足りない状態で、インターンシップへの関心の高さを示した。 説明ではインターンシップについて、学生が在学中に企業や官公庁・団体などで将来のキャリアに関連した仕事を体験学習することで、アルバイトとは大きく違う点などインターンシップに参加する意義を説いた。また、中宮では3日間で2千人近い学生が聴講。学研都市も約500人が参加し=写真㊦=、いずれも昨年に比べ聴講学生数が大幅に上回ったことから、両キャリアセンターでは応募者も大きく増えるとみて「1社のみの応募だと参加できないケースもある」として、複数の応募を呼びかけている。 中宮では3日間で20人の学生がインターンシップ体験を報告。「ゼロの知識で参加したが、すべてが学習だった。インターンシップに自信がない人でもチャレンジしてほしい」(外国語学部英米語学科3 年、藤原咲季さん=ホテル業界)、「モックアップ(航空機の実物大模型)での研修だったが、客室乗務員になる自信がついた。1年生で参加したが、早めに参加した方がいい」(同2年、高井桃茄さん=外資系航空会社)、「強風で離島便の遅延が多く、対応の仕方が分からないことが多かった」(同3年、堀部由起さん=国内航空会社)。 学研都市では5人が報告。「空港ではそれぞれの部署の連携が重要。何となくインターンシップに参加するのではなく、目標を持って分からないことはとことん周りの人に尋ねること」(国際言語学部4年、福島実香さん=国内航空会社)、「参加して粘り強い人間になった。責任感が身についたことも成果」(英語国際学部3年、西中理乃さん=ホテル業界)。 最後にキャリアセンターから▽大学行事日程と研修のスケジュール管理を正確に▽「感謝」の気持ちを忘れず、マナー・ルールを守る▽途中棄権は絶対にしない―など参加に向けての注意事項をあげた。 英語国際学部の1?3年生を対象に「インターンシップの重要性とやりたい仕事を見つけるために」のテーマで、インターン参加の意義について4月26、28の両日、学研都市キャンパスで説明会が開かれた。㈱学情大阪本社学校企画部の宇野克哉さんが、約60人の学生に、「参加しなければ意義は分からない」と説明。学生たちは、パワーポイントに映し出された事例を熱心に見入っていた=写真。 「アルバイトの延長のイメージがあるが、全く違う」。収入目的で働くのか、自己成長目的で働くかの違いと、宇野さんは1年生にも分かりやすく語りかけた。インターンの目的として①実際の職業を体験学習して社会を知る②自身の職業観の確立③就職先としても検討することが可能―の3点をあげた。 さらに、インターン参加までの準備として▽企業や業界研究、仕事内容について自分なりの考えを持っておく▽ビジネスマナーの勉強▽履歴書の作成から完成まで▽面接、グループディスカッション、グループワークの練習▽目標とスケジュールの再確認▽スーツ、カバン、靴、メモ帳など用具を備える―ことをあげ、このうち「社会人基礎力」「業界知識」「事前準備力」は、今後の就職活動でも生かせるとした。 そして、インターンを経験した人は、まだ参加していない人に「こんなことが学べた」と教えてあげてほしい話し、他の企業に参加した人との情報交換を勧めた。 海外でのインターンシップに興味がある学生に向けた説明会が中宮、学研都市の両キャンパスで開かれた。国内のインターンシップ同様、海外での関心も高く、中宮ではいずれの説明会にも約200人の学生が昼食を取りながら聞いていた。 初日の5月13日は、米・西海岸を中心に学生を派遣している「AZusa」のカウンセラー、若井美紀さんが「学生のためのグローバルキャリア実習」について説明=写真。同社オリジナルのシリコンバレープログラムを紹介。ホームステイして現地企業やスタンフォード大学で研修を受ける。また、期間中に普段は立ち入ることが不可能な世界的に名高いIT企業の見学ツアーも盛り込まれている。また、インターンシップ最終日には、米企業で英語によるプレゼンテーションにも挑戦できる。若井さんは「受け入れる企業は真剣な会社ばかりで研修も厳しい。明確な目標を持ったうえで参加してほしい」と話した。 中宮では昨夏、シリコンバレーの中心都市・サンノゼの病院で3週間、医療事務に従事した外国語学部英米語学科4年の宗倉優香さんが体験報告を行った。「医療専門用語に苦労した。土地柄、患者の半分はスペイン語を話す。留学も大切だがインターンシップも自分の将来を考える上で重要だ」と後輩にアドバイスした。 同16日は、カナダ・中国に派遣している「CiP」の佐藤エリさんが説明。カナダ・バンクーバーでのビジネス・サービス系インターンシップを紹介した。中国関係では、北京、上海、台湾などで政府系人材育成センター、IT企業、ホテルでの研修を紹介した。今年春休みにバンクーバーのカフェで働いた出島司さん(外国語学部英米語学科3年)と、医療機器のWeb販売で研修した本村彩乃さん(同)が体験談を話した。 オーストラリア・シドニーに派遣している「My Stage(マイステージ)」も両キャンパスで説明会を開き、 春休みにシドニーのホテルでインターンシップを体験した青野ひとみさん(外国語学部英米語学科3年)は「英語に不安があったが、職場の人にサポートしてもらい楽しく働くことができた。海外に出て日本の良さも再認識できた」と、気軽に参加してほしいと勧めた。同19日には、「近畿日本ツーリスト」の担当者が来学。同社の国内外の支店で研修を行ったのち、グアムのホテルのツアーデスクなどの就業体験を行う。 日本航空(JAL)グループの「ジェイエア(J―AIR)」と「JALスカイ」2社の会社説明会が中宮キャンパスで開かれた。客室乗務員(CA)やグランドスタッフ(GS)などエアラインの仕事を希望する学生で教室が埋まった。 4月12日、大阪空港(伊丹)を拠点に全国に路線を持つ「ジェイエア」の担当者が来学。使用機材(航空機)やCAの仕事について、採用担当の高原勝さんが説明した。「かつては、客の少ない地方便にも大きな飛行機を飛ばしていた。これらが、JALが破綻した理由でもあった。ジェイエアは小さな機体で効率よく、地方を大切にし、お客さまに寄り添ったサービスを行っている」と説明。さらに新機種に随時切り替えていくと話した。 続いて、2012年に本学のスペイン語学科卒業で同社CAの友岡優里香さんが、フライト日の流れや仕事内容を紹介。「温かい雰囲気でのびのび仕事が出来る会社で、ママさんも活躍し、休みもしっかり確保されている。飛行中は低空で飛ぶことが多く、窓から見える通過地点の景色を案内するなど、お客様を大切にする会社」と話した。 同14日には、羽田、成田両空港を拠点とする「JALスカイ」の説明会が行われ、採用担当の原裕子さんと成田空港で国際パッセンジャーサービスを担当する久保田由美さんは制服姿で臨んだ。雇用形態や旅客サービス、オペレーション各部門別に紹介した。 入社5年目の久保田さんは「いまの仕事が続けているのは、この仕事が好きで、JALも好きだから。JALには表彰制度があり、JALには社員を褒める文化がある」と、仕事のやり甲斐を語った。 中宮キャンパスの春学期キャリア講座が4月7日からマルチメディアホールで始まった。5月12日は航空業界説明としてANA総合研究所の安藤正裕主席研究員が講義。人事部の採用担当や北京空港支店などに勤務した経験から国内外の業界の動きを説明した=写真。 まず、キャビンアテンダント(CA)に求められる人財について▽保安業務に対する高い意識(危険の芽を摘む知識と訓練で培う実行力のある人)▽客へのホスピタリティ(客の真意が掴める人)―をあげ、グランドスタッフ(GS)には▽営業からオペレーションまで幅広い知識を持つ(常に新しい知識を入手し整理できる人)▽イレギュラーが起きても慌てず対応できる(多くのイレギュラーを体験し、その体験を生かせる人)―が求められるとした。パイロット志望に挙手した男子学生にも、運航乗務員の自社養成↓副操縦士昇格↓機長までの流れを説明した。 ANAに限らず航空業界全体が求める人財として▽健康でバランスのとれた身体▽自律力▽チームプレーのできる人▽コミュニケーション力のある人▽語学力▽ホスピタリティマインド―などをあげた。安藤さんは最後に、就職活動に失敗する具体事例にもふれた。 6月2日には、新聞業界の現状や新聞活用術(新聞の読み方)のテーマで、読売新聞社のスタッフが講義を行う。インターンシップに参加しようJAL系2社が説明会中宮の説明会に2000人聴講海外説明会も大盛況体験する意義とは学研で説明会ジェイエアの説明をする高原さん㊧と友岡さん。写真㊦はJALスカイの説明会ANAが業界説明キャリア講座